第27回参院選挙の投票に行ってきました。
自分の政治に対してのスタンスは「わざわざ人にベラベラと言うもんではない」と思ってます。
が、今回はちょっと自分としては引っかかるワードが飛び交ってたので、それについてちょいと。

日本「人」ファーストを掲げた参政党が躍進

なんちゃらファースト、ってのは2016年の大統領選挙の際、トランプが掲げた「アメリカ・ファースト」からヒントを得たんだろうと思います。
政治スローガンとしては第一次世界大戦の頃からあるようですが、よく耳にするようになったのはあの大統領選挙から。
その翌年の2017年に「都民ファーストの会」なんてのも日本に出来ましたしね。

そして、今回の参院選で「日本人ファースト」を掲げてた政党が参政党。
「日本ファースト」、もしくは「日本一番」とかになるならまだしも、日本人という括りにしたのが個人的には嫌悪感がありました。
参政党・神谷代表の第一声が以下。

今回のキャッチコピーは「日本人ファースト」だ。日本人の生活はどんどん苦しくなっている。若者が希望を持てなくなっている。そんな日本を変えるために、まずは国民の暮らしを守っていく。日本が貧困になった原因の一つがグローバリズムだ。外国人の資本が入ってきて土地やインフラが買われている。そうしたことに一定の規制をかけていく。日本人を守ることをやってこなかったのが自公政権だ。われわれは国民中心の政治をやっていく。

一応、外国資本に対するワードとして「日本人ファースト」だと思いたいのですが、このキャッチコピーを聞いて短絡的に「外国人」として捉える人が多かったのではなかろうか。

もしかしたらそう捉えられる事を見越してのこのキャッチコピーだったのかもしれませんが、思い出すのはアドルフ・ヒトラーが掲げた民族主義。
長らく野党だったナチス党が世界恐慌後のわずか3年後に第一党に躍り出た。
今や独裁者として断罪されるヒトラー含むナチ党も、元はと言えば選挙に勝って出てきよったんですよね。
不景気での社会不安時に「今しんどいのは自分達以外の民族が原因」という考え方に賛同した国民が40%も出てきたと。

その後に何が起こったか、のかはっきりと歴史が証明してくれてます。
この流れの先に何が起こるか、なんてのは少しでも歴史の知識があれば理解出来そうなもんですが・・・・

過ぎた歴史の先に立っているのは、この地球の全ての人に当てはまります。
広告収入という仕組みのおかげか、陰謀論めいた怪しげな動画がアホみたいに支持を集めたりしてますが、ああいうのも「裏を取る」という行動をすれば正しい歴史や文化、知識も手に入るのにね。

このレベルのお話を信じてしまうのであれば、電子レンジはロシアでは現在も禁止されてるというオーガニック界隈の戯言を信用するのと同じです。
日本古来の文化に立ち戻らなければ、みたいな話もちゃんと歴史を勉強していれば、日本文化がいかに海外からの影響とミックスして出来上がってきたか、なんてのもすぐに理解出来るはず。

若者ならともかく、ええ年こいた大人がですよ?
食料自給率が40%も満たない国に住んで、海外産部品満載のPCやスマートフォンで「外国人のせいで我が国が!」なんてのを海外発祥のプラットフォームにポチポチ打ち込んでるその姿がもはやギャグやで、てのがなんでわからんのだろうと思うわけです。
韓国人が嫌い、って言うてる人のスマホがGALAXYでした、なんて君めっちゃオモロいやないかいってのも何度も見ましたわ。
世界ってのは相互扶助で動いてる、っていうのがわからない大人が増えたってのはやっぱり「教育の敗北」って事なんでしょうかね・・・

僕は「日本人ファースト」というフレーズは一切認めたくありませんし、参政党は断固否定します。