結論から先に申しますと、愛用してるエピフォンのエレアコDR-500MCEのピックアップを単体で入手出来ました。
元々、このエレアコにはブリッジピエゾ&マグネットPUの組み合わせが付いてたんですが、購入して1年も経たずにブリッジピエゾからノイズが出て使用不能に。
ブリッジピエゾ単体での入手が当時は不可能だったので、コンタクトピエゾ&マグネットPUで乗り切っておりました。

経緯1 ― DR-500MCEの仕様

DR-500MCEにはShadowのESonic2というシステムが搭載されていました。
マグネットPUのNanomagとブリッジピエゾのNanoflexの二つをブレンドして出力出来るという物。

ShadowのEsonic2

ギター本体には出力が2系統ついてて、それぞれのピックアップを別に出力出来るようになってます。

ところが購入してしばらくしてブリッジピエゾのNanoflexからノイズが頻繁に出るようになりました。
ブリッジサドルのあたりをコンコンと叩いたら止まったりしよるんですが、本番で使うにはあまりにも怖い状況。

んじゃ、そのピックアップを交換すりゃいいじゃないとエピフォンに問い合わせると「販売元のShadowに聞け」と。
ShadowのWebサイトではNanoflex単体で掲載されてましたが、品切れ状態でした。(現在では販売再開されてます

「んじゃどっか別の会社の適当なピエゾPU買って付ければいいじゃない」と思って手持ちのピエゾを付けましたがノイズまみれの微弱な音しか出ません。
どうやらこのNanoflex、普通のピエゾとは違って根元に小さなプリアンプ(?)が入ってる様子。

Nanoflexの説明画像。根元にAmplificationの文字が見える。

ESonic2というシステム自体がこのピックアップ2つありきで設計されてるみたいで、プリアンプ側のピックアップ入力インピーダンスも4.7kΩ。
そもそもボタン電池2個(CR2032)で駆動する、というのもこのシステムありきなんでしょう。ボタン電池は安いのですげえ助かりますが(笑)

ピックアップ単体で入手出来ない、となると・・・

  1. ESonic2をシステムごと入手して、部品取りとしてNanoflexだけを使用する。
  2. プリアンプごとTakamineかなにかに換装する。

1は新品で購入すると4万円ぐらいになるし、使えるプリアンプ本体とNanomagが部屋に転がる事になるので、なんか納得いかねえ。
2はギター本体の加工とか考えただけでも面倒くせえ・・・・

元々このギター、ブリッジピエゾとマグネットPUの組み合わせなので、ボディヒット音を全く拾わないという弱点がありました。
初回ライブで使った際には別にコンタクトPUを貼り付けて、ZOOM A3経由でミックスしてPAに送ったりしてましたし。

では、ギター内側に貼り付けるコンタクトピエゾを一度試してみるか、となったのです。

経緯2 ― コンタクトPU&Nanomag時代

3つのコンタクトPUが一つのミニジャックに集約されてるものをネットで購入。
確か2000円もしなかったような・・・

いざESonic2に接続してみるとやっぱりインピーダンスの関係か出力音が小さい。
Nanomagの入力端子にコンタクトPUを差し込んでみるとちゃんと規定の音量が出る。
しかし、NanomagをNanoflexの入力端子に差し込んだらやはり音が小さくなるんですわね。。さあ困った。

Nanomagの方はいつも少しだけミックスして使ってただけなので、これでも別に構わんわね、と納得。
コンタクトPUは貼りつける場所によって、音がめちゃめちゃ変わるのでそれこそ何度も何度もやり直しました。

コンタクトPUにした最大のメリットはボディヒット音を拾ってくれるようになった事
デメリットはハイが強調されて低域がどうしても弱くなってしまう事、でした。

この辺はZOOM A3の方で補正がある程度効きましたし、どないでも出来たんですが、エレガットと併用しだしてからはやっぱり低域が頼んねえなあ・・・と。
某ライブスポットに初めて出た時に店主から「兄ちゃん、エライシャリシャリやで」と言われた事も(笑)
あれ以来、シャリシャリはGEKOの中では笑い話になりつつありますw

人間ってのは慣れる、と言いますか、それとも自分の性格なのか、そこにあるもんで何とか出来るもんなんですね。
そこから6年間、ギターのネックを折ってしまって修復したりなどなど色々ありました。

ザ・ドキュメント ― 折れたエレアコが再び鳴るまでの記録

こうなるともう「愛着」ってのがね・・・・死ぬまでこいつを弾き続けたろやないかいと思いますやん。

でもでも!やっぱり低音足らんよなあ・・・という不満はあったわけです。

経緯3 ― Nanoflex単体で販売してるのを発見

先週、そろそろギター弦のストック買っとくかあとサウンドハウスのサイトに。
今までそんな事一度もなかったのに、ほんの気まぐれで「Nanoflex」と検索窓に放り込んでみたら・・・・

売ってるやんけ単体で。(サウンドハウスのNanoflex販売ページ

どうやらARIAがいつの間にか販売代理店になってたようで、ARIAのサイトにも存在を確認。
ShadowのWebサイトも在庫が復活しておりました。
AmazonでもNanoflexを見つけましたが、現在は在庫切れ状態です。

Nanoflexのパッケージ

そりゃ買いますやん。即座に。

Nanoflex本体

早速取り付けを開始。

Nanoflexに書かれた「NFX TOP」の文字

Nanoflexには裏表があって、この「NFX TOP」と書かれた文字側をブリッジサドルに当たるように設置する必要があります。

もともとこのギターにはNanoflexの残骸(ブリッジサドルの高さを確保するため)があったので、それを取りだして慎重に設置。
なんせ折り曲げたらアカン感がすごいのよ。特に根元のアンプあたりが・・・・

設置後、6弦だけ張って音が出るかを確認。
あと、このピックアップはケーブルが振動してもノイズ発生の元になるみたいで、Nanoflexの根元にすきま埋めパテで包み込むようにボディに固定。
ケーブルがギター内部で動かないようにテープであちこちに固定しました。
配線固定完了後、ギターをブンブン振り回しても音が途切れたりノイズが出ないのを確認。

そして、Nanomagの端子側にコンタクトPUを配線。
Nanoflex&コンタクトPU環境の誕生、と相成りました。

ブリッジピエゾの場合、音が出てくれてる環境ってあんまり動かさない方が良さげやな、と今回感じました。
弦を全部外してしまうと、サドルの圧着状態が変わってしまったりするので、サドルを削ったりする時以外は極力ノータッチが原則。
これから弦の交換は6弦だけ残して、1~5弦を張り替えた後に6弦を張り替えるようにします。

やっぱり、低域の出方がヘッドホンで聴いてもコンタクトPUとは全然違うので、今週末のGEKOライブが楽しみです。

それにしても、もう6年も経ったんやね・・・・Nanoflexを探し回ったあの時から(笑)