前日は来年2月に30周年を迎える京都ケントスで4ステージ。
ステージを終えてすぐに荷物をまとめて京都シュガーズに移動。
荷物を降ろして、ふとシュガーズの店内を何気なく眺める。
明日のライブがこの場所で演奏する最後の日になるからだ。
8/31の営業を最後にここは閉店して、花見小路ビルの地下に移転する事になる。
またその花見小路ビルというのも縁が深いなあと思うのが
昔、ここにあった「最後の20セント」というライブハウスにも数回出演している事実。
「最後の20セント」はフロアを変えて2度、このビルで営業していたけど
どちらにもヘルプ、という形で出演した事がありました。
あちこちに点在する京都の街の演奏場所に出向くおかげで、この20年間は
ほぼ毎月のように京都へ足を運んでいる事になる。
残念ながら観光という形で来た事はただの一度もないような気もしますが(笑)
その中でこのシュガーズは間違いなく一番足を運んだ場所でした。
FAUN TIMEに加入した時、ヘタすれば半年ぐらい演奏の仕事がなかったバンドに
定期的な出演の機会を与えてくれたのもこの場所。
場数を踏む、というバンドにとって一番大事な経験を積めたのもここでしたし
また色んな人との出会いを通じて、個人的な活動の場が広がったのもここでした。
この通りで痛ましい事件があったのもまだ記憶に焼き付いています。
この縄手通りを歩く事はもしかしたらこの先ないのかもしれない。
長い事、演奏活動をしてきてその演奏場所がなくなってしまう、というのを
それこそ何度も経験してきただけに、そんな気持ちに拍車がかかります。
出演してて閉店したお店の近くに足を運ぶ、なんて事はまずありませんしね。
ただ今回は「移転してリニューアルオープン」という事なので
あんまりブルーな気持ちはないんですけどね(笑)
お店の名前も「京都グリース」に戻ってのオープンになります。
この日のライブはとても感慨深いものになりました。
ステージで演奏してても、楽屋に戻っても目に見える全てに想い出がシンクロします。
(ライブの模様はFAUN TIMEのブログにて公開)
20年。
いわば今まで生きてきた半分ぐらいはこの界隈をウロウロしてんだなあ、って思うと
自分はあれから何か変わったんだろうか、なんて事を思ってしまいます。
積み重ねた分だけの物を自分で感じるまでには至ってないのはわかります。
死ぬまで自分のギタープレイに自信と確信なんて持てそうにないですが
今までと同じようにそれを目指して、日々を生きる事に専念したいですね。
さよなら、通い慣れた場所。
ここで出会った人達に最大限の「ありがとう」を。
そして、移転先でも楽しく新しい何かが得られる日々が訪れますように。