以前書いたシネマコレクション by KADOKAWAのお話ですが、結局課金して引き続き初期角川映画を見る事にしました。
どのお話もなんか薄味やなあ、と思いつつも娯楽映画やと割り切ればそないに腹も立たぬ。

ストーリーよりも1980年代に撮影されたものばかりなので、ロケに使われた場所の美しさに感激する事が多いのです。
40年という月日が流れると、さすがにロケ地に使われた場所の風景もほぼ失われてる事でしょう。
自分が子供の頃に見ていた風景がすっかり変わってしまったのと同じやね。
画面の中の看板に使われてるフォントに時代を感じると同時に、子供だった故に足を運べなかったもどかしさ等が蘇ってきたりね。
ああ、これっていわゆるおっさんのノスタルジーなんでしょうな(笑)

ちょっと歪んだ映画の楽しみ方なのかもしれませんが、見た映画をざっくりと書いてみましょ。

野獣死すべし(1980)

大藪春彦の小説は「蘇える金狼」の上下巻を読んで、その後に映画も見ましたが、映画になるとどうもイメージがなあ・・・という感想でした。
この「野獣死すべし」も大藪春彦原作の主演が松田優作。
どうなんやろね、と思いながら見始めたけども、松田優作の演技が過剰過ぎる感じがして見ててちょっと引く。
それよりもアフロの鹿賀丈史の方がインパクト大。

その鹿賀丈史が用心棒?をしていたお店の雰囲気がすごく良い。

ネットで調べてもこのお店のロケ地がどこなのかはわかりませんでしたが、このソファー、そしてスツール。
段違いのアルファベットネオンなどなどええ雰囲気です。
「ヨコハマBJブルース」では横浜の伝説のディスコ「LINDY」がロケ地で使われてましたが、このお店も横浜っぽい雰囲気がしますね。
今も残ってるのかなあ、このお店。

映画自体はなんやようわからんラストで消化不良。ま、あんまり好みではなかったという事で。

野生の証明(1978)

この映画はやっぱり主題歌の「戦士の休息」、そして健さんの存在感(笑)
野暮ったさ満開の薬師丸ひろ子が初々しくて良かったですね。
少しだけミリオタの自分としてはなんでそんな戦車が自衛隊に配備されとるんだ、という事が気になります。
ラストは健さんが死体になった薬師丸ひろ子を背負って戦車と歩兵の大軍へ突っ込んでいくという、ああやっぱりねという感じ。

戦国自衛隊(1979)

自衛隊続きでこれも鑑賞。
自衛隊が戦国時代にタイムスリップする、という筋書きはとても好み。
主演の千葉真一率いるJAC(ジャパンアクションクラブ)らしさがたっぷり盛り込まれてて見てて飽きませんでした。

それにしても「組織の中の何考えてるかわからんヤツ」を演じさせたら渡瀬恒彦はハマリますわ。。

汚れた英雄(1982)

主題歌「ライティング・ハイ」は昔から知ってて演奏もした事ありますが映画は未見。
自身がバイクに何の興味もないので、冒頭のレースシーンは「ふーん」という感想しか(笑)
しかしこの映像、今ならCCDカメラなどすごい小型化されてて撮影も容易やと思いますが、当時はそれこそ村西監督が肩に担いでたようなデカさのカメラやと思うんで大変やったやろな・・・と。

あと、主人公(草刈正雄)が住んでる部屋が現実感なさすぎて逆に笑いました。

これはどこのコムサですか?みたいな。あと地下にプールもあるんだぜ・・・・

主題歌「ライディング・ハイ」は何回も劇中で流れるので「おいまたか!」って思ってしまいました。
ここぞ、という時に一度だけ流れるのが効果的ちゃうん、と思うほど流れるので逆にもったいない。

ラストはテロップで「世界戦に進出した主人公の成績」が流れ出すんですが、案の定途中で死にました。
死亡フラグの定石をきれいになぞったエンディングでありました。

バイクが好きな人はきっと面白いんやと思います、この映画。

友よ、静かに瞑れ(1985)

今回見た中ではこれが一番好きでした。
80年代の沖縄が舞台なんですが、今は辺野古の基地問題で揺れてるキャンプ・シュワブ周辺がロケ地です。

このまるで「ブレード・ランナー」みたいな現実感のない風景!

ちなみにGoogleストリートビューでは現在はこんな感じ。

まだ正面の「QuickStop」というお店は残ってるみたいですね。

この映画、びっくりしたのがPERSONZのボーカルのジルが出演してた事ですね。
PERSONZのメジャーデビューは1987年なので、それまで女優として活動してたのかな。

こんな感じでまだまだ角川映画を楽しめそうです。