今のメインエフェクトであるMOOER GE300が前ファームウェア4.0.1から実に4年ぶりのアップデートをリリースしました。
正直「ああ、もう見捨てられたんやな」と思っていただけに、この新ファームのリリースにはびっくり。
今回のアップデート内容は以下。公式サイトから引用。
- Completely redesigned UI for both hardware and software — offers a more intuitive user experience.
- Algorithm Updates:
a. Added DUAL CAB function — supports two simultaneous 1024-point third-party IRs.
b. FXB section adds Stereo Rotary and Doubling modules.
c. DELAY section adds Studio and Morph PingPong modules.
d. REVERB section adds Theater, Cathedral, and Chorus Reverb modules. - Improvements & Fixes:
a. Fixed known bugs.
b. Fully upgraded Sub Patch functionality — now supports parameter changes and module toggle states.
c. Added support for long-pressing SELECT to delete loaded MNRS/IR files directly from the device.
d. Improved Tap Tempo responsiveness.
e. Presets now support Patch Level adjustment.
f. Improved Looper performance for smoother transitions.
自分にとって、特筆すべきアップデートだったのは赤字の部分。
IRに関しては、自宅録音もほぼしないし、ライブでもギターアンプを使用するので正直よくわかってません。
アンプを使わず直でPAに送って、みたいな使い方であればちっとは勉強しよかって事にもなるかも、ですが・・・。
1.UIがハードとソフト側で一新された
今まではプリセット名の部分が「黄色バックに黒字」という昼間の野外ではとっても見にくい表示でした。
青!って感じのサブカラーといい、あとどっかに真っ赤があればガンダムか、みたいなオモチャ感が・・・・

こちらが旧UI。お世辞にも洗練されてるとは言い難い
それが今回のアップデートでこうなりました。

V5.1.0の新UI。原色使いは抑えられてとても見やすい配色に。
普段は室内使用が主なので、この配色変更はとってもありがたい。
PC側で使うアプリケーションも今回のアップデートと同じようにUI変更されてました。

旧ソフトウェアのUI
これがこう。

新ソフトウェアのUI。黒バックでとても見やすい。
ハードとソフトでデザインの統一が行われた、って事なんでしょうね。
旧ソフトはなんでオレンジやねん・・・って思ってましたし(笑)
2.サブパッチモードに各エフェクトのパラメータが保存可能に
アップデート前まではCTRLスイッチに割り振れたのは各エフェクトのON/OFFのみ。(7つのブロックまで)
サブパッチモードは発売当初から搭載されていたんですが「各エフェクトブロックのON/OFFをループスイッチャースタイルでプリセットします」とマニュアルに書いてあるんです。
が、普通のCTRLモードと何が違うねん、と。
それが今回のアップデートでサブパッチモードは、ON/OFFだけでなく各エフェクトブロックのパラメータまで保存されるようになりました。
一つの音色に対して、4つの違うディレイタイムをCTRLに割り振ったり出来るので、ようやく違いが出たというべきか。
CTRLスイッチをサブパッチモードにしておいて、各エフェクトブロックのON/OFFとパラメータをいじってからCTRLをオン→保存すればOKです。
HELIXのスナップショットと似たような事が出来るようになった、と考えればいいのかもしれない。
さっき書いたように「異なるディレイタイムを割り振った」場合に、音切れがあるのかどうかまではまだ未検証。
1曲の中でクリーン+ディレイ、ディレイなしのクランチ、ソロ用の音色+深めのディレイ、数カ所でハーモナイザーのハモリ、なんてのが必要な際はめちゃめちゃ便利に使えそうです。
今までなら、バンクを全部使い切ってしまわないと出来なかった事ですから。
3.各パッチ毎にマスターボリュームがようやく搭載
このGE300、何が一番現場で困ったかというと「パッチ毎のマスターボリュームがなかった」という点。
「このパッチだけちょっと音量上げたい」って時にめちゃめちゃ面倒くさかったんですわね・・・
各エフェクトブロックにはそれぞれ「OUTPUT」という項目があるんですが、アンプやらコンプやらディレイやら、おいどれでブーストするんじゃい、と。
今までは音質変化なしのEQをオンにしてOUTPUTだけを上げる、ってのをマイルールで乗り切ってました。
これに乗り換えるまではずっとBOSSのマルチを使ってきたんですが、絶対にパッチのマスターボリュームってありましたから・・・
こういうとこの大ざっぱ感あるよなあ、MOOERは・・・と乗り換えた当初から思ってました(笑)

ここがパッチのボリューム。初期設定は50になっている。
セレクトノブを回して、このマスターボリュームに合わせてノブを押し込むと音量調節が出来ます。
いやー、本当にこれは助かった。この前の現場でも即座に音量を調節出来ましたし。
発売から6年経って、ようやくパッチのマスターボリュームが搭載ってのも・・・ねえ(笑)
改悪点
バンクスイッチを踏んだ時、旧UIはディスプレイの一番左にバンクナンバーが表示されてたのがなくなりました。
バンクに保存されてる「パッチ名の頭文字」がデッカく表示されるようになりましたが、これがライブでは見にくい・・・
その頭文字の下にちっちゃくバンクナンバーが表示されてはいるんですが、見えるかあんなちっさい文字(笑)
こちとら「そのバンクナンバーにはAスイッチにはアレ、Bスイッチにはアレが入ってる」って頭で演奏してるのに、そのナンバーを一番見えにくくしてどないすんねん(笑)
ま、これからもアップデートが続くなら、これもきっと改善される事でしょう。
GE300発売から6年。
前アップデートから4年という歳月が流れましたが、こうして開発を続けてくれてる事は本当にありがたいです。
新UIになってからのマニュアルも作る気がなさそうなMOOERではありますが、愛用者として気長に待ちますね(笑)
