本日は京都ケントスでBlack Diamondでの出演でした。
最近では珍しくなった一ヶ月以上のブランクでの出演だったので
色々と準備期間があったので、ちょいと新しい試みにチャレンジ。
詳細はバンドのブログの方に書いたのだけれども、今回挑戦したのは
「君の瞳に恋してる」をオリジナルであるフランキー・ヴァリのバージョンで
演奏をする事。
この曲はもはやスタンダードとなっている曲なのですが
日本では1982年のボーイズ・タウン・ギャングでのバージョンの方が知られており
このいわばダンスクラシックナンバーは誰もが耳にした事があると思うし
そして、女性が歌うナンバーという認識の人も多いかと。
このバージョンで演奏をしようと思ったのは
昨年公開された映画「ジャージー・ボーイズ」を観たせいもあるかもしれません。
「ジャージー・ボーイズ」は元々はミュージカルで公演されていたもので
それをクリント・イーストウッドが監督して映画にしました。
日本でも来年、日本人キャストでの舞台があるようです。
中川晃教出演 ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』が日本人キャストで上演
http://www.theaterguide.co.jp/theater_news/2015/07/21_02.php
映画は、各4人のオリジナルメンバーが各季節に分かれて、それぞれナレーションを行い
フォーシーズンズの1990年のロックの殿堂入りまでのストーリーを追っかけるのですが
そのラストシーン前でこの「君の瞳に恋してる」が感動的に歌われるわけです。
もともと僕はフォーシーズンズのベスト盤をよく聞いていて
この映画に出てきた曲は全て知っていたのですが、
何よりも感動してちょっと泣いてしまったのが、この「君の瞳に恋してる」の直後
オリジナルメンバーが久しぶりに揃った1990年のロックの殿堂入りのステージで
歌われた「悲しきラグ・ドール」なのでした。
フィル・スペクターが関わったザ・ロネッツの「Be my Baby」もそうなのですが
どうやら僕はこの「ドンドドン、カッ」のイントロにめっぽう弱いみたいです(笑)
ラジオからロネッツの「Be My Baby」のあのリバーブが聞いたドラムイントロが
流れてくるだけで心がときめいてしまうわけですよ。
この「悲しきラグ・ドール」も同じ「ドンドドン、カッ」のイントロな上に
その後、哀愁漂うコーラスワークというもう大好物のアレンジなだけに
フォーシーズンズの曲の中では一番好きな曲なのでした。
映画「ジャージー・ボーイズ」を最初からずっと観ていて、
「シェリー」や「ビッグガールズ・ドント・クライ」などのヒット曲はもちろん
様々な曲が使われているにも関わらず、この「悲しきラグ・ドール」が
流れる事無く、クライマックスの「君の瞳に恋してる」まで来てしまい
「なんでえ、Rag Dollを使わないなんてわかってねえな」なんて
思っていたんですけども、最後のロックの殿堂入りの場面で
数十年ぶりに集ったメンバーが歌い出したのがこの「悲しきラグ・ドール」!
色んな紆余曲折の後、メンバー間のすれ違いや確執、金銭問題などを経て
久しぶりに顔を合わせた場面で歌い出すこの曲に、正直泣いてしまいました。
元々のミュージカルにはフォーシーズンズのオリジナルメンバーである
ボブ・ゴーディオが企画段階から関わっているので、
「悲しきラグ・ドール」の使い所はここだなっていう構想があったのかもですね。
この曲が映画のラストに来たおかげかこの映画を観た気分は最高なのでした。