このコロナ禍においてライブ配信での試行錯誤はきっとどこでも取り組んでいる事でしょう。
観客を入れての公演が制限されて、今までとは違う景色の世界が目の前に現れた以上、最終的に収益に繋げなければ芸術関連はこの先厳しい。
なんせCDが売れない、という事が言われ続けて来た矢先でのこの騒ぎ。
ローカルで細々と活動しておる我が身も色々と勉強しては壁にぶち当たっております(笑)

そんな矢先、6月にサザンオールスターズが横浜アリーナで無観客ライブ配信を行いましたね。
3600円の観賞チケットがなんと18万枚も売れたとか。
単純に考えても6億円以上の収益になったって事だから、こいつはすげえやと。
横浜アリーナの会場代や機材のお金はかかったとしても、観客をさばくための人件費はなくなる上に横浜アリーナのキャパシティの10倍のチケットが売れる。
しかもキャパシティの上限はないわけだから、配信サービスの使用料などをさっ引いてもビッグビジネスやないですか。

夢があるなあ、と思いつつ動向を眺めていると色んなアーティストが有料配信に乗り出しました。
そんな矢先、ローソンの店頭で見かけたポスターがこちら。

ライブ配信チケットのみのポスターなんかがコンビニで貼られる様になってきましたよ。
B’zさんはなんと5Days公演で、毎回違うセットリストで行われるとか。
1公演3500円、会場はZepp Haneda。これはデカいぞ、収益が。
10/31にすでに第一回目の配信が行われたようですが、セットリストが泣ける。

https://natalie.mu/music/news/403133

Superflyさんは3300円の視聴券とは別に「オリジナルグッズ付のチケット」を5000円で販売。
そしてオペラ「ガラシャ」が2000円。

・・・とここまで見た時に思った事はだ。
サザンやB’zの超ビッグネームのライブ配信チケットが3000円台、オペラが2000円ジャスト。
じゃあ、自分らみたいなローカル演奏家は200円ぐらいじゃないとアカンのじゃねえのか(笑)

夢の前にはいつだって現実が立ちはだかる物。
誰も彼もまずはYoutubeチャンネルの収益化の最低ライン「1000人登録」「年間4000時間再生」を目指す。
そしてそれを達成して初めてスタートラインに立てる。
他の配信サービスではもっと敷居が低い所もありますが、やっぱ実績・知名度あっての物だなと思うわけです。

GEKOのYoutubeチャンネルは戦略変更

GEKOのYoutubeチャンネルは2月の開設以来、機材を買い足しつつライブ配信を垂れ流してきたわけですが(笑)
この間のTideでのライブはマルチカメラでの撮影、そしてZOOM L-8でのマルチ録音の実験をしました。
ZOOM L-8はSDカードスロットが付いていて、マルチトラックレコーディングが出来るんですな。
しかも、録音される音はリバーブ処理される前の音。

マルチトラック録音された物を改めてミキシングしてから、映像と組み合わせたのがこちら。

お、かなりいい音で仕上がったなあ、と自己満足。
こうやってライブした中の音源で、出来が良かった物をミキシングしてアップしていこうかなと。
なので、Shot Bar Tideからのライブ配信は少なくなるかと思います。

ま、どっちにせよ我々のレパートリーは全て他人様の曲ばっかりなので収益化出来ませんがね(笑)
ここでオリジナル曲を書いて一発狙うかーとか2人でうどん屋でかき揚げ丼食いながらゲラゲラ言うてます。

「二密の部屋から」はコメントで見てくれてる人とやりとりしながら演奏するのが楽しいので継続。

GEKO1号はこの背景シートを購入してました(笑)
次回はクロマキー用の黄緑のシートにして背景合成なんぞもやってみようかなと(笑)

一番やめて欲しい事は勝手にSNSにアップする事である

この手の無断アップはそれこそ自分は20年ぐらい前からずっと言い続けてますがね。
もう写真に関しては最近は諦めました(笑)
スマホの普及に伴い、1億総カメラマン時代になってしまった今となってはいちいちマナーとモラルをとやかく言うても無理があります。
本人は悪気がないし、それこそ宣伝したってるという気持ちなのかもですが、そこから派生する事情も少しは想像して欲しいもんだなと思う事もいまだに多い。

アップするな、とは言いませんがせめてその写真に映ってる本人に前もって許可取るぐらいはして欲しいもんですね。
「ポール(マッカートニー)はライブの写真撮影OKだった」などと言うのも、そら向こうはいわば大企業ですがな。
零細企業のこちらとは余裕がちゃいますのよ。いやもはや企業でもないか。
そういう立場ではちょっとした事で命取りになる、なんて事は大人なら誰でも理解出来そうなもんですが。
顔の吹き出物1つで次の仕事吹っ飛んだりするのよ、究極のお話すると。

しかも最近はスマートフォンからライブ配信が出来る様になって来たのもあって
会場から演者に無断でライブ配信してしまうという、なんとまあな人も増えてきました。
我々の収益源は果たしてどこからなのか、を少しでも考えてもらえればわかりそうなもんですがね。
会場に早めに入ってサウンドチェックして、音のバランスを一生懸命整えてから、お金と時間使って足を運んでくれるお客さんに向かって演奏するわけですよ。
特にこの御時世、足を運んでくれるだけでも貴重ですからほんまにありがたいわけです。

そうやって本気で作り上げて演奏している所を手ブレしまくった映像、スマホの通話マイクで劣化しまくった貧弱スカスカなサウンドをタダでばらまくんじゃねえって話ですわね。
せめて4Kカメラとコンデンサーマイクぐらい持ち込んで来たら話は別やけど(笑)

一番困るのは、配信されてる物のクオリティを演者側で一切コントロール出来ないままばら撒かれてしまう事。

しかも、それは演奏そのもののクオリティではなく撮影者の機材と腕の問題がほとんど。

その行為は応援でも宣伝でもなく、我々のこれからの生き方に対しての妨害と言っても過言ではありません。

こんな世の中ですから動画撮影するなとは言いません。
撮影するのであればスマホ横にして、高解像度で撮影した映像データを演者本人にGigafileなどで送ってあげて下さい
ジンバル使って手ブレなしの映像であれば、きっとどの演者さんもめっちゃ喜びはると思いますわ。
後から映像素材として使えますからね。

そして、撮影した映像は個人で楽しんでもらえれば一番。
それこそエロ動画の扱いと同じ。リビングで堂々と見る事を避ける感覚で。