もうだいぶ長い事夜の世界の住人を続けてるけど
ここ最近、たまに夜に眠る事があると色んな夢を見るようになった。
それも過去の記憶の続きや、しばらく会ってない(もう会えない)人などが
ぼんやりとした風景の中で何か喋ってるようなそんな場面が多い。
そんな夢を見て目覚めると暗い部屋の中で
記憶と香りが同時に蘇ってくるような感覚に襲われる。
昔行った場所、乗ってた車、使ってた携帯、壊れてしまったギター
夢中になったゲーム、共に眠った猫、繁華街の喧噪、
朝まで眠った狭いベッド、暗い部屋に浮かび上がる背中の影、
線路沿いの寝室、うるさい踏切の音、置き去りにしたテーブル
伸ばした手、振り払われた手、コインランドリーの騒音、などなど
懐かしさ半分、そして「なんで今さら」という気持ちを
しばらく弄んでからまた眠りにつく。
不思議な事にこの手の夢は昼に眠る時は絶対に見ない。
夜に眠る時だけ決まってこういう夢を見る。
懐かしさを楽しむ事は悪くはないと思ってはいるけれど
そこに逃げ込みたくはないと思ってるだけに
こういう夢はなにかの暗示なのかなと疑ってみたりもする。
脳のどこかががもう長くはないぞ、と信号を出してるのかもしれないな。
夢の続きを見るためには眠らないといけない。
でも、夜の静けさの中ではなるべく起きて何かをしていたいと思う。
夏が好きじゃないのは夜が短いからなのだろう。
妙に感傷的になってしまうのは年を取ったからなのかな。
ま、そんな時もあるわいね。