金・土と4月以来のスペースジオンでの演奏でした。
世の中の情報が錯綜しまくっておりますが、開催側・来場側とも色々と気を使いつつのライブ再開はまず第一歩かな、と。
もちろんコロナ前の日常に完全に戻ったわけではありませんが故。
・・・・個人的には完全に戻る事は難しいかな、と思ってはいますけどもね。

2週間前にクローズドのパーティで演奏はしましたが、その際に感じたブランクを埋めるべくきっちりと予習しての本番。
それにファームウェアのアップデートの際に作成したエフェクトパッチを全て飛ばした、というミスもありまして、心の状態としてはなかなかスリリングな当日なのでした。

お店に行ってみるとまず目に付いたのがこちら。

そびえ立つアクリル板。もちろんこれは飛沫感染予防対策としての設置であります。

このように携帯のアンテナのように高さが違うのは、きっと対象物の大きさのせいなのでしょう。
背がデカい、という事は良いことばかりでもなかったりします。
お揃いの衣装を作る際に「お前のんだけサイズが既存ではないらしいから全員特注や」と言われたりとかですね。
ああ、今回も余分な出費をさせてしまったのでありましょうか、と天を仰いだわけでありますが、これもお店側からの「愛」と受け止める事に致します(笑

立ち位置からの目線で写真を撮ったのがこちら。これはリハーサル時。

しばらくは歌う際にセンターに移動するのもなしで、1人1マイクでのライブ運用です。
この御時世での対策としては当然の判断やと思いますね。
PAのレベル調整などのオペレーションが増えたりして大変でしょうけども、個人的にはメリットもありまして。
メインボーカルもこの立ち位置で取れるわけですから、Play Acousticのエフェクトもコントロールし放題なんですな。
なので、1フレーズだけ上のハモリをつけたりとか、スラップエコーを追加したりやりたい放題ですw

この状態で初のライブ開始。
するとですね・・・・・照明の関係ですがずっとこのアクリル板に自らの姿が映っとるわけですよ。
コロナ前まではね。当然ですが前を向くとお客さんの顔がすぐに目に入るんですが、まず目に入るのは自分

これがなかなかキツい。

ライブ中の自分の姿なんて、動画を撮影した時ぐらいにしか見えないもんなのでなんも気にせんで良かったんです。
それが目の前に常に対峙しているという恐怖。
ギター弾きながらオリャア!と歌ってても

「あれ。もしかして俺ちょっと太ったかな(実際に確認済)」とか。
「あ、ストラップのせいでシャツの衿が変な事なってるわ」とか。

色んな邪念が演奏中に飛び込んできよるんですわこれが。
無観客ライブ配信の時に感じた「反応がない」という違和感と同じ新感覚!
これを易々と乗り越えれるのはきっとかなりのナルシストじゃないと無理な気がしますw

しかし、そのアクリルに映る自分のその向こうにピントを合わせると楽しそうなお客さん達の姿が。
「そうだった、今はライブやってるんやん」という方向にグイッと引き戻されます。
二ヶ月半のブランクはありましたが、懐かしい顔にたくさん会えて楽しい週末になりました。

「ライブ中に自分達の姿が見えてしまう」というので思い出したのが今は亡き難波ロケッツ。
難波ロケッツはけっこう早い内からマルチカメラでの撮影を取り入れてました。
ステージ立ってる側から見て右側の壁にライブ中にプロジェクターで投影されてたんですな。

で、ライブ中もついその壁を見てしまうので、後からビデオを見返すと「全員左ばっかり向いてる」という(笑
バンドミーティングで「ロケッツの時は壁を見るな」みたいな話が出たなあ(笑
そんな若かりし頃をふと思い出した夜でありました。