先日の日吉ダム訪問から思い出したのが中学の修学旅行で行った黒部ダム。
なんとなくふんわりとですが、デカかったなという事は覚えております(笑)
確かその後にも20歳前後の時にも行ったような気もするけども・・・なあ。
いっぺん見んとアカンね、と思ってた「黒部の太陽」がなんとAmazon Primeで見れる様に。
この映画は生前の裕次郎さんが「これは映画館で見てもらわないと」って事で長らくソフト化もされてなかったんですが、これも時代の流れですかね。
2013年にデジタルリマスターされて発売されております。
今回のAmazon Primeで見れたのはどうやらこのリマスター版だったようで、映像の古さはほとんど感じませんでした。
とはいえ、自分が生まれる3年前の映画。
やっぱり端々には「今ではアカンやろな・・・」って表現が目白押し。
「土方」も「人足」も今では放送禁止用語になっているので、地上波放送も難しそうな気もします。
映画はダムの建設よりも、それの前段階の関電トンネル建設のお話が主体でした。
関西電力や熊谷組など実際の企業名のままバンバン登場するので、まるでドキュメンタリーを見てるかのよう。
もちろん俳優さんも二昔は前の人達なので、有名な人以外は全然わかりません(笑)
「あ、打本(仁義なき戦い)や」と加藤武さんが出てきた時はなぜか笑ってしまいました。
あと、宇野重吉さんと寺尾聰さんが役柄でも親子で出てるのが良かったなあ。
それにしてもCGなんぞ全く無かった時代にこんな映像が撮れたのがすごいなと。
トンネル内の映像が異様にリアルなんですが、これ熊谷組の協力で自社の敷地内にセットを組んだそうです。
(熊谷組のサイトに記述あり)
特に破砕帯から水が噴き出して流されるシーンなどは、絶対けが人出てるな・・と思いました。
黒部ダムの建設が始まったのは昭和31年。
終戦からたった10年後の事なので、それこそさっきの「仁義なき戦い」で描かれた広島抗争と全く同じ時期の出来事。
人の命の重み、ってのがまだまだ軽かったような描き方をどっちの映画もしてますが、それも時代だったんでしょうね。
この黒部ダム建設では171人の殉職者が出たとの事。
今では建設工事中に一人でも事故で亡くなると大問題に発展しますよね。
この工事を始める時、上層部はきっと予め死者が出る事を見込んでたんやろなあ、と思いました。
そんな事はおおっぴらには言えないでしょうけどね。
映画の中で「札束で顔はたけばいくらでも働きよる」みたいなセリフが普通に出てきてたので、そういう感覚やったんやろなあ。
「働き方」「生き方」というのは時代によって変わっていくし、昔は良かったなんて事は言いたくないけども、そうやって命を賭けた人達が作った世界の上で暮らしてる事を忘れたらあきませんね。