またも痛ましい事件が起きてしまいました。
しかも地元とも言える天満のカラオケパブでのオーナー殺人事件。
この事件にも出てくるのが「SNSでの執拗な書き込み」という文章。
やっぱりこれで思い出すのは2007年に起こった「小金井ストーカー殺人未遂事件」である。

一方的に想いをこじらせた上に凶行に及んだ、というのが現在拘留されている56歳の男が犯人であるならば、周りの証言からみてほぼその通りなんでしょう。
本人は未だに犯行を否認しているようですが。

長い間、インターネットという物に触れてきた自分にとってSNSの登場以来、人の距離感は変わったなと思います。
というか、ごく当たり前の事が出来ない大人が増えた、と言いましょうか。
元来、知り合いや友達というのは「実際に会って交流した事があり、記憶の中にその人物が思い出せる状態」であったはず。
親密度というのは交流を繰り返す事によって増していって関係性が変化する、というのが当たり前でしたな。

ところが今はもう会った事なくても交流は進む。
いいねワンクリックで少なくとも感情は伝える事が出来るし、友だち申請とやらもワンクリックで済む。
SNS自体の運用ポリシーは人それぞれだし、肖像権ホニャララにおいてもそれは同じ。
なので、自分のお店とか自分が関わってるイベントなんぞの集客ツールとして使用する人もいるでしょう。

それぞれのSNSは形が違えど「公開範囲」という物を設定出来るので、運用者のさじ加減でどうにでもなります。
自分のルールといえばFacebookとInstagramはリアルで顔と名前が認識出来る人のみを承認しています。
プライベートに関わる部分も記録として投稿しているので、そんなもん誰でもかれでも見せるわけにはいきませんわ。
なので、友達申請だけしてきてメッセージも来ないような人は全て放置です。誰やお前、的な。
「音楽活動やっててそんなんでいいのか」とも言われたりしましたが全く構いません。それが自分の運用ルールです。
どんな人間かもわからん、それより挨拶すら出来ない人にプライベートを含めた物を見られたくもないですわ。
古くからの慣習に例えると年賀状を出そうかなと思える人達のコミュニティですね、自分のFacebookとInstagramは。

Twitterとこのハナモゲラボに関しては完全オープンです。
なので、もちろんこちらに関しては誰に見られてもよい情報のみを記しております。

距離感に関してはSNSが活発になってきた2014年にこんな記事を書いています。

距離感を計れない大人にインターネットは向いてない

ああ、まさに。というかこの時よりも確実に世界はひどくなっている気がする。

今回の天満の事件に関してはさまざまな取材記事が出ていますが、SNSによって「距離感」をはき違えた結果ではないでしょうか。
お店の集客にSNSを利用しているだけであって、あくまでもそれはプライベート領域ではないという事ぐらいわからんもんかねえ、と僕個人は思います。
あくまでもそれは遊ぶ側が割り切るべきだろう、とは思うんですけどもね。

60分5000円を払ったのであれば、それはお店側が提供してくれたサービス内容。
60分を超えるともう5000円必要なのは当然であって、それがあるからこそサービスを受けられるという現実。
それをSNSがあるから、と執拗にリプライ送ったり帰りに待ち伏せたりするのは「粋」って部分から逸脱した行為でしょう。
遊ぶ資格がないんじゃないの、は決して言い過ぎではなく当たり前の話やと思うんですけどね。
サービスを提供する側、受ける側に媒介するものは対価がまず先にあるべき、という事です。
そしてそれは店内のみでお互いに成立しているわけです。店から出たらそれでチャラ。
月にいくら落としたか、なんてのを振りかざすぐらいなら最初から遊ぶべきではありません。
本来はそれが店と客の関係というもんではないでしょうか。

例えばFacebookやLINEで友達登録すると音声通話も可能になりますわね。
それを夜中に平気で何度もかけてくる輩がいる、というのはとーってもよく聞く話で。
それこそ昔のダイヤルQ2設置して10秒ごとに50円ぐらいもらってこそ「対価」になるんですけどもねえ。
大体、そんな時間に電話したらアカンやろってのは大人としては当然のルールなんですが、そりゃ嫌われても当然ですわな。

だからこそ今はFacebookもInstagramもLINEも個人とは別のアカウントを運用出来る様になってます。
しかし、結局は使う側のモラルと知識がないと混同されてしまうのはいつまで経っても変わらんのでしょうね・・
自分は酒が飲めない、という事ももちろんありますが、ライブに来てくれたお客さんと改めて食事行ったりとかはまずしませんし、ましてや奢ってもらったりなんてのはした事ありません。
演奏を見てくれるのに時間とお金を使ってくれる、それだけで充分です。
ステージ降りた素のオッサン部分を見るときっと幻滅しかせんでしょうから。
太平洋戦争における日本の作戦のまずい部分について、とか延々話されるのもきっと迷惑でしょうし(笑)

それよりもね。
50超えたオッサンが20代の女の子とどうにかなれる、と思う方がおかしいのよ。
自分が20代の頃を少しでも思い出せばわかりそうなもんですけどね。
それこそ「3億円、即金で払うのであなたを身請けします」ぐらいの男気と経済力があるなら話は変わりますが。

仮に向こうから20代の女の子が近づいて来たとしても、オッサンはまず警戒するべきなのよ。
美人局か、はたまた宗教かマルチの勧誘のいずれかしかないんやから。
というか、それ以外の近寄ってくる理由が自分には全く思いつかない。
芸能人が若い嫁さんもらうのと自分の境遇を重ね合わせる前に、まず自分の地位と経済力を冷静に見つめないと。
それが「大人の嗜み」ってもんでしょう。

いつも言うてますが「ツールは使いこなすもんで振り回されるもんではない」という事ですね。
男たるものまずは「紳士たれ」ってこっちゃですわ。それなりの年齢になったらね。