困ったもんだな、という程度の話ではありますがめんどくせえというお話。

自身は「自分で見た物なら信用しましょう」というスタンスであり、他人が何を言うて来ようが屁とも思いません。
自分自身の機嫌や気分は自分でどないかするしかない、という結論にたどり着いてますが故に、占いの類は見ない・読まないし、おみくじは絶対に手を出しませんし、パワースポットとかも全く興味なし。

そういう自分の意志以外の物に気分や結論を左右されるのがイヤ、という主軸が自分の中にドーンとあるイメージです。
何か調子悪かったとして「ああそういえば占いでもそう・・」みたいなのをぜーったいに口にしたくないのです。

という感じの言動がにじみ出てるせいなのか、その手の人はまず近寄ってこないんですけども、
思ってもないルートから、この手のお話がやってきましてね。

いわゆる「ママ友」ってやつです。

昨年にようやくよい物件に巡りあって引っ越したわけですけども、その我が家に子供とおじさんの霊がいるんですって。
「へえ」と思いつつ、そのメールを見せてもらうとそのママ友本人にそういう能力があるのではなく、その人の身内がそう言うてる、とか。
ちなみにその「能力のある人」は面識もないし、我が家に来た事もありません。

長女もお年頃ですし、その手の話には敏感。
妻もさすがにちょっとビビったらしく、我が家のユニット上で最年長の自分としては要点を整理する事にする。

まずは落ち着け。
そもそもこの話は「私だけが知ってる」という前提で始まってるし、そいつは家に来たこともないし面識もない。

じゃあこう返信しておけば、という提案をする。

「実はウチの旦那もそういう能力があって、この機会やから言うけどあなたのお子さんに霊が取り憑いてる」と。

能力のあるなしの問題じゃなくて、お前そんな風に言われたらどない思うねん?っていう「人として」のお話ですわね。
もし自分にそういう能力があったとしたらきっと他人には黙ってるもの。
見えない人がそれを聞いてどれだけ不安になるかなんて、容易に想像できますやん。
そもそも、それをなんでいちいちこっちに言うてくるかな、って所から疑わんと。

長女「そういえばコンセントが勝手に抜けてたり!」僕「寝ぼけて引っこ抜いたんやろ」
長女「本棚の本が勝手に倒れた」僕「本の重心が本棚のたわみなどで狂う事はよくある話」
長女の前で我が家にいると思われるお二人に呼びかける。
「別にいてくれても全然かまわんけども、ほんまにいてはるんやったら明日までに本倒しといて~」
とりあえずおやすみ。怖かったら父さんのとこにおいで、と。

自分としてはそういう事言うてくる人間に対しては「で、お前ナンボ欲しいねん?」って言いたいんですけどね。
何が目的なのか先に要点を言え、としか出てこないんですよホンマ。

「あなたの事を思って」という前口上が付く人間はほとんどが胡散臭い。だから自分は言わない。

「私だけには見える」という段階では、こっちにとってただの絵空事。
こっちと同じ土俵に上がりたけりゃ、そのお二人を自分に見えるようにしてみりゃいいじゃない。
それが出来ない程度の能力しかないのなら、黙ってろってお話。
そもそもそんな能力があるなら、もっと世界平和の為に役立てようよ。

にしても、なかなかファンタジーやなとも思うのも事実。
見えないそのお二人がいったいいつ頃生きてはったんやろ?とか想像するの楽しいやん。
大正時代とかの人なら、ぜひ直接お話をしたいもんだねえ。

翌朝。コンセントは抜けてなくて本も倒れてませんでした。
ちょっと残念。でもいつか会えたら、いろんなお話聞かせて欲しいね。
自分としては大歓迎ですけどね。