2月最初のライブを終えて帰宅。
クタクタに疲れていたので、明るくなる前に布団に入った。
なんぞ本でも読もうか、というヒマもなくそのまま眠りに落ちる。

起きてみると昼過ぎていた。
ここ最近は3時間眠ると目が覚めてしまう事が続いていたので
我ながらけっこう眠れた方だと思う。

もそもそ起き出してメールチェックをしながらカレンダーを見ると
本日は2月の3日。そう節分だ。
前もって海苔巻きを作るために大きな海苔を買ってあったのを知ってたので
海苔巻きを作っておこうか?と嫁さんにメールを入れてみると
「明日、家にいるのなら明日にしよう」との返信。

それならちょっとだけゆっくり出来るな、とコーヒーを入れて飲んでると
そういえば、と思考が働く。

あの「恵方巻きを今年の方角に向いて喋らずに一気食い」という風習。

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少なくとも僕は大人になる頃までそんなものがあるのは知らなかった。
「大阪が発祥」などと言われているけども、知らない物は知らない。
節分は豆まいて終わり、が自分の子供時代の想い出。
今年の方角、なんてものがあるなら学校などでも話題になったはずだが
そんな話をした覚えも全くない。
自分の中ではハロウィンと同じぐらい違和感のあるイベントなのである。

てな事を考えながらFacebookで流れてきたのがこの記事。

恵方巻きの由来は花街の遊女遊び・セクハラ行為?! 追記

まあ、なんともスケベ心を誘うイラストが満載な記事であるが
そこから辿ってみるとAll Aboutの記事にぶつかった。

http://allabout.co.jp/gm/gc/220582/2/

大正初期……大阪の花街で、節分の時期にお新香を巻いた海苔巻きを恵方に向かって食べ、縁起を担いだ。

1932年……大阪鮓商組合が「節分の日に丸かぶり ~この流行は古くから花柳界にもてはやされていました。恵方に向いて無言で壱本の巻寿司を丸かぶりすれば其の年は幸運に恵まれる」と書いたチラシを配布。当時のチラシが「本福寿司」(大阪中央区)に残っています。

1973年頃……大阪海苔問屋協同組合が「節分の夜、恵方に向かって無言で家族揃って巻き寿司を丸かぶりすると必ず幸福が回ってくる…と昔から言い伝えら れています」と書いたチラシを、寿司屋に海苔を納める時に配った。当時は大阪のデパートでも「2月3日 幸運巻き寿司売り出し」と宣伝販売されていたらし い。

1977年……海苔業界による街頭イベント「海苔祭り」が大阪・道頓堀で開催され、「節分の丸かぶり」を取り入れた「巻き寿司早食い競争」が行われた。これがマスコミに取り上げられて全国に知れ渡ったのをきっかけに、全国主要都市の「海苔祭り」でも宣伝されるようになる。

1989年……広島のセブンイレブンが恵方巻きの販売開始。翌年より販売エリアが広がり、95年には関西以西の地区、98年には全国エリアで販売するようになる。

なるほど。元々は花街で始まった遊び、ですか。
そりゃああんなもんわざわざ喋らずに一気食いなんて縛り、意味分からんもんな。
アレがソレなら俄然納得だわ。喋られると歯が・・・おっと誰か来たようだ。

大阪が発祥というのはこの年表を見ても分かるけど、
恐らく我が家はこれに乗っからなかったんだろうと思われる。
いや、でもなあ。周りも誰もそんな話題してなかったように思うんだが。

大阪地区のコンビニで「恵方巻き」が販売されだしたのが1995年。
自分はすでに24歳。もうすっかり大人になっておりました。
歯が当たって痛いという経験も済ましていたはず(え

まあ、結局はバレンタインと同じで物を売りたい人がいて始まったって事で
「伝統行事」と言ってしまうのはちょいと歴史が浅いんではないかなと。

とはいえ、チビらはすでに保育園で巻き寿司を食らってきたそうで。
時が全てを伝統にしていく、ってのが歴史ならばそりゃあ仕方ない。
たとえその発症がソレだったとしても、歴史とはそんなもんだ。

仕事に出かける前に鬼の面を被ってきっちりと鬼の役を果たしました。
年々、豆を投げるスピードもコントロールもアップするチビらに
演技ではなくマジで「痛い痛い~」と逃げ回らなきゃならなかった。

ハロウィンだってここ数年の間違った解釈の進化っぷりはすごい。
Trick or Treatもクソもなくコスプレして街を練り歩く日となりつつある。
色んな物を取り入れてミクスチャーするのが日本の良い所でもある。
恐らくハロウィンもあと20年経てば、バームクーヘン一気食いぐらいが
セットになっていくに違いない。

でも、たった一つだけわかりきった事を言うとだな。

切った方が食べやすいしみんなで食えるやんか。
みんなで同じ方角向いて黙って黙々と食うよりも
向き合ってアホな話しながら食べりゃあいいじゃない。