「傍若無人」=まわりに他人がいないかのような自分勝手な振る舞いをする、という意。
この言葉がまさにふさわしいのが生きる伝説、チャック・ベリー師匠である。
2013年現在、87歳という年齢にも関わらずステージでプレイ中。
Youtubeで「Chuck Berry 2013」と検索するとあるわあるわライブ映像が。
そしてその中でもなかなか笑えるものを発見しました。
もうイントロからしてグダグダ感があふれております。
恐らくこれ、何の曲かもキーも告げずに演奏を始めたのでしょう。
ベースのおっちゃんがチャックの手元を見て、サイドギターの人に
キーを伝えに行ってるのが映像で確認出来ます。
そういえばチャックの60歳誕生日記念映画、
「ヘイル・ヘイル・ロックンロール」の中でブルース・スプリングスティーンが
「本番直前にやってきたあげく『1曲目は何ですか?』と聞いても
『チャック・ベリーソングさ』としか答えてくれず、いきなりあのギターイントロを
弾き出したもんだからまずキーを探して、歌詞を聴いて何とかついていったよ」と
共演した時の想い出を語っておりましたが、その時となんら変わらないという事ですな(笑)
イントロも半分で勝手に歌い出し、サイズもクソもあったもんじゃないこの演奏。
お客さんは「てめーまだ生きてんのか!頑張れジジイ!」みたいな異様なノリ。
演奏中、ずっとバンドをにらみつけてるチャック師匠。
バンドは「おいおいこっち見てるぞ・・・目を合わせないでおこう」と下を向いたままw
ギターソロももうこれは「弾けてる」とかそんなものを超越した凄まじさで
やる気がなくて適当にやってるのか、それともこれが現在の実力なのかもわかりません。
果たしてもうこれはお金を取っていいのかどうか、
いや、これにお金を払って幸せを感じる事が出来るのかというレベルまで
自分を問い詰めないと理解が出来ないような気がします(笑)
いや、でも偉大なるロックンロールを生み出した師匠が
こうしてステージに上がっているという事実だけでも、素晴らしい事なのかも。
そういえば「ヘイル・ヘイル・ロックンロール」は4枚組の限定版が出てるみたいです。
あの映画の中でもバンマスであるキース・リチャーズと壮絶な口喧嘩をしてましたが
この限定版にはスタッフによる裏話が多数収録されてるらしく
毎日ギャラを現金で払わないと撮影を許可しない、と迫ったりとか
本編ライブの二日前にいきなり別の所で予定にないライブをやって声を枯らし
後日全部ヴォーカルを録り直すハメになったりとか、
もちろんその再録音の日もきっちりギャラを要求したとかムチャクチャな裏事情のようで(笑)
これはちょっと見てみたいなあ。