昨年、8月に佐久間氏の事をこのブログに書いたのだけれども
時の流れというのは無情な物で、とうとう空に旅立ってしまわれました。
年末には大滝詠一御大が急に旅立ってしまい、
日本のロック・ポップス界の重鎮達がいなくなるのはとても寂しいです。
それだけ時間が流れてるって事なんでしょうけども。
ざっと自宅のCD棚を見てみても
BOØWY「BERLIN」「Just a Hero」
The Street Sliders「天使たち」
The Blue Hearts 「Young and Pretty」
真島昌利「Raw Life」
ZELDA「C-Rock Work」などなど佐久間氏が関わったCDがずらりと並んでおり
自分の10代の頃に接してた音楽はほぼ佐久間氏の手によって
世に送り出されていたんだな、とその仕事っぷりに改めて感動を覚えます。
ネット上で見つけた佐久間氏のインタビュー記事をいくつかご紹介。
1998年7月のインタビュー記事 四人囃子時代のお話がとても楽しい。
http://www.4nin.com/famille/interview/saku9807.html
BARKSの5回に渡るインタビュー記事。
http://www.barks.jp/news/?id=1000094392
http://www.barks.jp/news/?id=1000094782
http://www.barks.jp/news/?id=1000095032
http://www.barks.jp/news/?id=1000095241
http://www.barks.jp/news/?id=1000095931
関わった各バンドのエピソードがとても興味深く読めます。
スライダーズの「ミーティング」のお話がとても面白い(笑)
氏の「音楽仕事」に対するスタンスがクールというか、感情的にならず
業界がマズくなっている事実をただ捉えて「じゃあどうしようか」と
非常に建設的に考えてる事に対して僕はとても共感出来ました。
最近だと、タダみたいなお金でプロデュースをやってるものが多いんですけど、そのほうが心は健全ですね。インディーズでタダみたいな仕事でも、真剣度は変わらないんですよ。お金が発生しようがどうしようが、やってることは同じ。だから、音楽を仕事にするってどういうことなんだろうな? って、未だに思いますね。タダだからこんなもんでいいや、とはやっぱり思えなくて。じゃあ全部タダでいいじゃんと思いたいんだけど、そうすると生きていけないし(笑)。なかなか、そこはね。
2012年6月にあちこちで物議を醸した佐久間氏のブログ記事
「音楽家が音楽を諦める時」から連なる「音楽とお金」の現実。
出来る事ならこの答えを佐久間氏が率先して引き出して欲しかったな、と思う。
それには少し時間が足らなさすぎたのがとても残念でならない。
音楽というものは生きていく上で別になくても困らない物。
NO MUSIC,NO LIFEなんていうショップの安っぽいコピーに乗っかって
「音楽がなければ生きていけない」なんて事を口にするような人を
メインターゲットにして物を売って成り立っているこの現状において
「必要のないものに金を出す」事の価値はなんなのか、という事が
これからは問われていくのだろうと僕は思う。
曲がりなりにもほんの少し提供側に足をかけさせてもらってる身としては
佐久間氏が示した未来にはとても興味がありました。
音楽業界での日々、そして闘病生活本当にお疲れ様でした。
空の上でゆっくりして下さいね。