普段50-60年代の曲を演奏する事が多い自分ではありますが、
普段でもこの辺りの曲は大好きで「まだ聞いた事ない曲がある」ってだけで
心が躍ったりするわけでございます。
単純に考えると自分は1971年生まれ。
大好きなビートルズが解散した翌年に生まれとるわけです。
なので「懐かしい」って感覚で演奏したり聞いたりしてるわけではないのです。
果たして、何故に自分が古い音楽に遡れる事が出来たのかという原体験を考えてみると、初めて洋楽を聴きだした1980年あたりのヒット曲のアレンジにあるのでは、とつい最近思ったり。
1980年のヒット曲と言えば例えばブルース・スプリングスティーンの「ハングリー・ハート」。
収録アルバムは「ザ・リバー」。
ビリー・ジョエルの「さよならハリウッド」(曲自体は1975年)
1981年にライブアルバム「ソングス・イン・ジ・アティック」からシングルカット。
収録アルバムはこちら。
1980年のREOスピードワゴンの「涙のレター」
https://www.youtube.com/watch?v=VsudEkL6kUo
収録アルバムは「禁じられた夜」
などなど、どの曲もきっちりとオールディーなアレンジだったり。
ディスコ~パンクが落ち着き始めた1980年代はこういうアレンジが流行だったのかも。
こういう曲を最初に聴いて夢中になった、ってのが遡って昔の曲を聴いても古くさいと思わなかった原因な気がする。
フィル・スペクターに触れた時に「さよならハリウッド」のビーマイベイベー感を知っていると、そりゃあなんとも思いませんわね(笑)
1981年にMTVが開局し、第二次ブリティッシュ・インヴェイションの波が来て
それこそ82年にはデュラン・デュランが「RIO」をリリース(初めて買ったアルバム)して
自らはシンセサウンド溢れるニューウェーヴの波にハマっていくんですが、
その一瞬のスキマの1980-1981年に自らの素養が出来てたんだな、と感慨深い。
その後、ビートルズを知ってから遡り、またもオールドポップスとR&Rを。
ストーンズを知って遡り、R&Bとブルーズを。
行ったり来たりの繰り返しはこの年になっても未だ続いておるわけであります。
あ、そうそう。
1983年のビリー・ジョエルのアルバム「イノセント・マン」も自分の中では存在が大きいです。
収録曲10曲の内6曲がシングルカットされたという化け物アルバムですが、
どの曲も明確に古いスタイルのアレンジで、ルーツを遡るきっかけを与えてくれたと思いまする。