ふと目にしたニュースサイトにこういうものがありました。
豊中市(大阪府)公式ホームページをリニューアル
ウェブサイトのJIS規格「ウェブアクセシビリティJIS」の「等級AA」に準拠
http://japan.cnet.com/release/30038971/
日立公共システムエンジニアリング株式会社(本社:東京都江東区/取締役社長 建部 清美)は、豊中市(大阪府)公式ホームページのリニューアルを実施 し、2013年3月14日(木曜)より公開しました。リニューアルでは、ホームページのアクセシビリティ(障がい者や高齢者などへの配慮)に関するJIS 規格「ウェブアクセシビリティJIS(JIS X 8341-3:2010)」の「等級AA」(一部等級AAA)に関西地区の自治体で初めて準拠しました。
ニュースというよりはプレスリリースなんですけれども
地元の公共サイトがこういうものに対応した、って事で興味本位で見に行きました。
見に行って出た言葉はまさに「お、おう」でした。
右上の画像に配置された日本語フォントの処理の仕方に
リニューアル前のキャッシュでも読み込まれてるんだろうか、と思うほどに
なんといいますか、昭和の匂いがプンプンするのは気のせいでしょうか。
この文字処理「リニューアルしました」がにじみまくってるのがなんとも・・・
一番びっくりしたのはこのサイトの上部、「音声読上げ・文字拡大」をクリックして
ジャンプした先に書かれていた事でした。
「ZoomSight」というアプリをダウンロードさせる様になっていて
しかもそれがWindows、Internet Explorer限定での使用しかできないそうで。
(もちろんActiveXコントロールでのインストールだ!)
実際、僕は普段Firefox使いなので「使用出来ません」との事でした。
一応アクセスしてくるブラウザ情報は取得しているようですね(笑)
外国語翻訳もやはりというかGoogle翻訳にそのまま飛ばす、という
そんなんでええんかいな、という豪快っぷり。
投げっぱなしジャーマンを彷彿とさせる大技っぷりにおじいちゃんの入れ歯も外れます。
アクセシビリティ、という言葉は「接近可能性」というのが語源だった気がしますが
様々なアクセス手段がある中で、まずWindowsだけ見に来いや、って感じの
そのお前の態度はなんだ!という話になるじゃないか、と思うんですけども
これで「AA」が満たされるような基準って何のためにあるんでしょうか。
こういう基準が前に出すぎて、それを「どうだ!」とプレスリリースに載せた所で
Windows IE環境以外の人はいっさいそのサービスの恩恵を受けれないなんて
いち制作者としてはそれはどうやねん、と思うわけですよ。
胸を張って「アクセシビリティが~」と本当に声高に言えるんですかね。
僕にはこの状態で胸を張るのは絶対無理です。
そりゃあすべてのアクセス手段に対応するのはほぼ不可能ですよ。
でもね、こんな狭い門を自分達で作っておいて、そこに入ってこれた人だけに
「どうですか我が国の設備は!」と言うような仕事はしたくないなあ。