制作者にとってはちょっと「えっ!」と構えてしまうニュースが飛び込んできました。

Google、Chrome用の新レンダリングエンジン Blink を開発。
WebKit を元にアーキテクチャ刷新

http://japanese.engadget.com/2013/04/03/google-chrome-blink-webkit/

今までGoogleはAppleのSafariで使われているWebkitが使用されていたんですが
ここに来て独自レンダリングエンジンの「blink」の開発に着手するようです。

Google が Chromium ブラウザのための新レンダリングエンジン Blink の開発を表明しました。オープンソースの開発版にあたる Chromium と、その製品版である Chrome ブラウザは、中核部分に Safari など他社製ブラウザと共通のレンダリングエンジン WebKit を採用してきました。新たなオープンソースプロジェクトとして開発が始まった Blink は WebKit をベースとしつつ、マルチプロセス前提の並列動作など新しいイノベーションを導入して大幅な性能向上を目指します。

先日、OperaもWebkitに切り替わったばかりだというのに
まさかのこの発表にちょっと驚きです。
しかし、今までのSafariのバグフィックスにはGoogle側のスタッフが
ものすごい貢献をしていたらしくて、ここに来て
「もうええ。俺等でやりまっさ」というのもなんとなくわかる気もしますw

http://jp.techcrunch.com/2013/04/04/20130403google-forks-webkit-and-launches-blink-its-own-rendering-engine-that-will-soon-power-chrome-and-chromeos/

目下、WebKitのリビュワーの大多数がGoogleから(95名)で、次に多いのがApple(59名)だ。以下、Blackberry、Intel、Nokia、Samsung、Adobe、Netflixなどが続く。WebKitのリポジトリへのコミットも、その大半はGoogle がやっているから、Googleが脱けたら今後のWebKitがどうなるのか、それを見守っていきたい。Googleの広報は今日、Blinkのチームメ ンバーは今後も“そうしたければ”WebKitに貢献できる、と言ったが、おそらく、そんな余裕のない人がほとんどだろう。

なんにせよ、Googleはあの地図の件からAppleと徐々に距離を置きたいんだろうなあ
という感じがしていた事もあって、色んな「大人の事情」が見える気が・・・

僕達、一介の制作者にとって、なるほどと思うのが

1. WebKit ベースならわざわざフォークさせず、オープンソースのWebKit本流に還元しろ。
2. いまさらまた互換性テスト対象を増やす気か (せっかくOperaも陥落して WebKit ばかりになってきたのに)。

という部分。
ああ、また互換性という名の元のテストが増えるのかなあ・・と
ちょっと憂鬱な気分になったり。

とはいえIE6の時に比べたら全然マシになってますけどね。
さて、この新レンダリングエンジンがどんなものになるのか楽しみです。