何気なくラジオから流れてきたのが平松愛理さんの大ヒット曲である
「部屋とYシャツと私」。1992年のヒット曲である。
この曲はこれから結婚する男性に向けてのお願いを歌った曲で
いわばさだまさしさんの「関白宣言」の逆バージョンとも言える内容。
こういう「パートナーとなりうる相手に向けての曲」というのは
その解釈からか評価が真っ二つに割れる事がほぼ間違いなくて
「関白宣言」にしても「女性に対する冒涜」と切って捨てる方々も多いと聞きます。
しかし、あの歌には後日談がありまして1994年に「関白失脚」という曲を
さだまさしさん本人がリリースされております。
最初は笑えるんですが後半がなかなかグッとくる内容で、
まだ聴いたことない人はぜひぜひ聴いてみてほしいです。
「部屋とYシャツと私」にしても、
「歌詞が怖い」とか「自分の事ばかり言ってる」などなどと
男女問わず「嫌い」という意見をよく聞くのですが、
この曲のヒット当時21歳だった僕はそんな風に捉えた事は一度もなくて
「なんて可愛い事を言うんだろう」とすら思っておりました(笑)
人それぞれの解釈はありますが、こういう曲は
「一番近しい人に向けての歌」って事なので、それまでの付き合いの深さという
いい意味での甘えができる関係だからこそ言える内容ではないか、と思うのですね。
お互い酒飲みながら「あんなー」って感じで語りかけてる様な感覚の。
「部屋とYシャツと私」は関西弁に変換してみると、
これが全く聞こえ方が違ってきたりするんですが、僕は当時からこんな感覚で
この歌詞を脳内変換して解釈しておりました。
あんなー、お願いがあんねん。
縁あってあんたの苗字に今度なるんやけどなー
大事に思ってくれてんのやったら、ちゃんと聞いてな?
飲み過ぎて帰ってきても、まあ3回目までは許したるけど
4回目となったら、さすがにあんたもビビってもて
実家に帰ったりしてまいそうやけど、そんな事せんでええしな(笑)
という感じに捉えると字面だけで見るのと全然違うんですよね。
この曲の一番のポイントは後半の
「ロマンスグレー(隠居後)になって冒険の人生歩みたくなったら
まずは私に最初に相談してね」という部分ではないでしょうか。
「そんな年齢になってもちゃんと私と会話しようね」という意思こそが
この主人公の彼女の器の大きさを表している気がするんですよね。
そしてラスト「アンタはどうせ嘘つかれへん人なんやし」と許容した上で
一緒になろうとするこの女性のどこが怖いのかが自分にはわかりません(笑)
なかなかこんなしっかりした女性てのはいないと思うんですがねえ。
当時はあまり話題になりませんでしたが、この曲のPVがまた素晴らしい。
http://www.youtube.com/watch?v=EW179Cce7bg久しぶりに見たんですけども、娘が生まれてから見ると
全然見え方が違ってて、しかも飼ってた猫が死んだという経験もしたので
ラストで不覚にも泣いてしまいました。
我が家はこのPVのまだ序盤に過ぎない段階ですけれども
飼ってた猫の写真を記念写真に入れようとするような
優しい娘になってくれればいいな、と心から思いました。
素晴らしい。面白かったです。なるほど関西弁に直すと歌詞は客観的な意味を炙り出すのだな。
>なんこ様
初めまして。書き込みありがとうございます。
あくまでも大阪的な解釈、として楽しんで頂ければ幸いです(笑)