ちょっと前にベン・E・キングの訃報が流れてきてすぐにB.B.キングの訃報までが届いた。
時の流れという物は無情なもので、誰もがいつか亡くなってしまうとはいえ
やっぱり寂しい物がありますね。
自分がブルースを聴き始めたのは20歳ぐらいの時だと記憶している。
高校を卒業するその2月にローリング・ストーンズが
「スティール・ホイールズ・ツアー」で東京ドームで初来日公演を行ったのを
見に行ったのがブルースに遡るきっかけ。
R&B方面はRCサクセションのライブ・アルバム「The Tears of a Clown」の
1曲目の「In The Midnight Hour」を聞いた衝撃がすごくて
ウィルソン・ピケットやオーティス・レディングなどを聞き始めてはいたけど
ブルース方面への興味はまだまだ僕には敷居が高かった。
ストーンズとスタックス・ボルトなどのソウルを同時に遡っていくと
自然とアルバート・キングあたりにぶち当たるのは当然の事で
そうすると自然にB.B.キングやフレディ・キングにも触れていくわけです。
1992年のジャパン・ブルース・カーニバルで初めて触れた生のブルース演奏
(ジュニア・ウェルズ、ボ・ディドリー、オーティス・ラッシュ)を皮切りに
クラブ・クアトロでバディ・ガイを見たし、ちょうどその頃に
大阪サンケイホールでのB.B.キングのコンサートを見た記憶がある。
あの頃、今とは比べものにならないぐらいのブルース・ミュージシャンが来日していたのだ。
サンケイ・ホールでのBBのコンサートは最初バックバンドのみで数曲演奏し
ここぞ!というタイミングでMCに紹介されてBBが出てきたのだけど
最初の1音だけで一気に引き込まれるあの音色は本当に素晴らしかった。
椅子に座る、座らないの小芝居で笑わせてくれたり、本当のエンターテインメントが
存分に詰まっていたショーは未だに素晴らしい体験として僕の中にある。
人差し指をひねりまくってなんとかあのビブラートを会得しようと
頑張ってギターを練習したのだけど、未だにあのニュアンスは難しいままだ。
ここ最近はYoutubeなどで最近のライブの様子を見たりしてたけども
ホワイトハウスでのライブではもはや立ってギターを弾いていなかったので
やっぱりしんどいんだろうなあとは思っていた。
それでも音色、そしてあのビブラートと歌声はまさにBBなのだけども。
89歳という事でもう充分に生きたと思います。
その体型のせいなのか糖尿病を長く患っていたという事も聞いていたので
お疲れ様、としか言い様がありません。
BBの映像でそれこそテープがすり切れるまで見たのは
「ザ・スーパー・セッション」というBBがホストで進行していくセッション番組のもの。
これは1987年の映像です。フルサイズの物がYoutubeにアップされてました。
このオープニング曲「Why I Sing the Blues」だけでも
フィル・コリンズ、アルバート・キング、スティーヴィー・レイヴォーン、エリック・クラプトン
ポール・バターフィールド、ドクター・ジョン、エタ・ジェイムズ、チャカ・カーン、
ビリー・オーシャンなどなどもう目眩がしそうなメンツでのスタート。
このシリーズ、レーザーディスクは出たんですがDVD化はされないまま今に至ります。
JBがホストのソウルセッションやチェット・アトキンスとマーク・ノップラーの
カントリーセッションなどどれもこれもすごい内容なのになあ・・・