世にはびこるリマスターCD。
2009年にはビートルズの全ラインナップがリマスターされて一気に発売されたりして「リマスターとはなんぞや」を知った人も多いかと思いますが、あれはほんまにすごい体験でした。
楽器弾いてるモンにとっては「おお、こんなフレーズ弾いてたんかい」的な発見がたくさんあった事でしょう。
とはいえ、おっさんのロックファンにはこの「リマスター」という物は意外と身近。
なぜならば「再発売される度に未発表曲が追加されるのでその為だけに買わなきゃならん」というジレンマ。
このブログでも過去に書きましたが、The Whoの「ライヴ・アット・リーズ」なんて、発売当初は全6曲。
それが25周年記念で15曲になって再発売。その6年後には33曲になって再発売。
その9年後にはなんと65曲になって再発売されるというトンデモねえアコギな商売。
日本ではBOØWYなどもそれに近い商売を展開しており
「マスターテープが発見された」という嘘くせえ文句と共に売りに出されるわけですな(笑)
日本の会社としてあんなビッグネームのマスターがどっか行ってるとかありえんと思うんだが・・・
ま、そんな話はともかくとしてリマスターですよ。リマスターのお話。
2009年のビートルズの時はそれ一色に自分も染まりまくっておりましたが、よくよく考えるとそれより前の時代。
いわゆる50’sポップスの世界のリマスターは進んでるんだろうか、という事にふと気付いたのですよ。
最近、ラジオから流れるニール・セダカの「オー・キャロル」とかロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」を聞くと、明らかに音質が良いバージョンがあったりしよるんですね。
もしかしたらビートルズ以前の音源もリマスタープロジェクトが進んでたりするんかな?と調べてみました。
ニール・セダカに関してはAmazonでは2016年にリマスターされたベスト版が配信されてますね。
なんと700円という破格!即買いですわこれは(笑)
「オー・キャロル」はきれいにステレオ化されてるのに驚き。(サンプルが聴けます)
今まで持ってた音源ではコーラスとかほぼ聞こえんかったのですがこれは何ともクリアです。
が、ステレオにはやっぱ違和感が残りますな。
やっぱあれですかね。思い出補正ってやつでしょうか(笑)
しかし、このベスト盤はなぜに「悲しき慕情」が抜けてるんでしょう。
本人の60年代の唯一のビルボード1位の曲なのに。
「恋の片道切符」が収録されてるって事はもしかしたら日本編集なのかなこれ。
あと、ニール・セダカに関しては2013年~2014年になんとも興味深いCDが出ております。
なんと、ニールのスタジオアウトテイク集!これはもちろん輸入盤のみですが、「恋の日記」「恋の片道切符」「カレンダー・ガール」などのリハーサル&アウトテイクがテンコ盛り!
こういうのは逆に配信せんかーい!と(笑)
さて、ロネッツ。というよりフィル・スペクターと言うべきでしょうが、2011年の年末に
「フィル・スペクター再発プロジェクト」というのが立ち上がっており、SONYからすげえのが出てました。
http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Special/philespector/
フィレスレコード時代の音源をオリジナル・モノからの最新リマスタリング!
もちろんステレオを死ぬほど嫌ってたフィルの拘りに併せてモノラルミックス。
36Pの豪華ブックレットとかめっさ欲しいじゃないですかこれわ。
フィル・スペクター・プレゼンツ~フィレス・アルバム・コレクション
フィルとビーチボーイズの話題なら永遠に可能な盟友Huck氏(Bass)に即LINE。
「こんなん知ってた?」「いや知らんかったわ」と夜中に盛り上がる盛り上がる。
でも「ビー・マイ・ベイビー」とかのクラシックスになると、趣味でリミックスしてステレオにしたりする人らもいっぱいいてます。
Youtubeにステレオミックスされた「ビー・マイ・ベイビー」がアップされておりました。
確かにね。確かに広がりがあるんやけども・・・
「やっぱステレオは違和感あるよな」「そもそも『ウォール・オブ・サウンド』の壁という意味が・・」
夜中にまたも話が盛り上がる盛り上がる(笑)
それにしても「ビー・マイ・ベイビー」の「ドン、ドドン、タッ」のあのエコー感。
こんなシンプルなドラムフレーズなのに心ときめくのはやっぱりあのエコー感なんでしょうね。
未だにラジオから流れると「おっ」と思ってしまいますもん。
そらフランキー・ヴァリ(悲しきラグ・ドール)もビリー・ジョエル(さよならハリウッド)もパクりますわw
世に生み出された名曲達の数々。
元々はカセットテープでもらったりとかしてたものもあったわけですよね。
ダビングにダビングを重ねたりとかレコードプレーヤーにピッチ調節機能があったりとかで、正確な速度とかの基準もなかったあの時代。
「楽屋でロコモーションのキーがEかE♭かで口論して殴り合いになった」という伝説もあるとかないとか。
世の中、CDが売れなくなった?
そんな事はないぞ。
お金を出す世代に対して明確なターゲットを絞った商品が出せてないだけじゃないのかね。
もう新譜なんて出さなくていいから、こうして古いのを全部リマスターしておくれよ、買うから(笑)