この間見に行った「ハクソー・リッジ」が始まる前に流れてた予告編で知ったこの「ダンケルク」。
大抵映画ってのはDVDになってから見る、とか数年経ってからとかのヌル目ファンではありますが、この映画は予告編見た時から「こりゃあ映画館で見ないと」と思ってました。

この映画は1940年5月の「ダンケルクの戦い」(wikipedia)を題材にした映画で、WW2ヲタの自分としてはとても楽しみでした。
この間の「ハクソー・リッジ」がもう目を覆いたくなるようなリアルな戦闘シーンがかなり長く続いたのですけども、この映画、全く血の描写がなかったぐらいのマイルドさ。
だけど別にそんなリアリティが戦争映画の全てではない、というのをこの映画は見せてくれたと思います。

基本的にセリフはほぼなくて昔の無声映画に近いぐらい(実際に参考にしたらしい)。
陸・海・空、それぞれの時間軸が入り乱れて進行していくのですがこれがまた手に汗握る。
戦争を題材にしたサスペンス映画、というのがぴったりの表現でした。
なので「手足が飛んだり流血はちょっと・・・」って人も全然問題なく観賞出来ます。

個人的にはスピットファイヤ(英軍戦闘機)とメッサーシュミットBf109(ドイツ軍戦闘機)のドッグファイトがとても手に汗握る描き方で思わず手が操縦桿を動かしてしまうほどw
後から知ったのですが、このスピットファイヤ、なんと現存する実機を飛ばして撮影したとか。
あと、海岸の兵士に向かって爆撃するユンカーズJu 87スツーカの「悪魔のサイレン」(急降下爆撃の際、風切り音がサイレンの様に聞こえる)がきっちり描かれてたのもグッド。
そりゃ無防備で海岸にいるときにあんなん聞こえてきたら恐ろしすぎるわ・・・

映画のラストでなかなかランディングギアが出ないスピットファイヤがようやく着陸する所なんぞ、「よっしゃ!」と小声で出てしまいました(笑)
そういう意味では「娯楽作品」として楽しめる近年では珍しい戦争映画ではないかと思います。

ただ、セリフが極端に少ない事もあってかある程度の予備知識がないとわけわからんかも。
なんせ主人公がなんて名前なのかも見てるだけでは一切わかりませんし(笑)

「ドイツがめっさ早く攻めてきたせいで、ドーバー海峡(フランスとイギリスの間の海峡。一番狭い所で34km)を渡って脱出するしかなくなっているが船が足りないし、船が来てもドイツに爆撃される」というバックボーンさえ叩き込んでおけば大丈夫かと。

実際にこの撤退作戦で脱出したのは331,226名の兵士で、ここで人的資産を確保出来た連合軍はこの4年後に「ノルマンディー上陸作戦(あの「プライベート・ライアン」の冒頭のオマハ・ビーチでの戦いはこの作戦を描いたもの)」で、逆にドーバー海峡を渡ってフランスに再上陸するわけです。

この映画、なんか特殊なフィルムで撮られてる様であちこちの映画館では画面サイズがちっさいまんま上映されてるとこが多いとか。
今回見に行った茨木イオンシネマではちゃんと拡大処置が取られてるみたい。

『ダンケルク』額縁上映の通常の映画館では映画の50%をも堪能できない
https://togetter.com/li/1149246

茨木イオンシネマのすぐ近所のEXPOCITYの109Cinemaではなんと日本で唯一制作者の意図通りに上映されてるとか・・・・
だからあんなにガラガラやったんかーい!!

<日本で唯一>『ダンケルク』IMAX®次世代レーザーについて
http://109cinemas.net/news/2983.html

画面サイズの比較。上下合わせて40%の違いがあるらしい。

これは・・・・もう1回見に行かなきゃダメかな・・(笑)

それにしてもイオンシネマって毎週月曜日、そしてイオンのお客様感謝デーの20,30日は全て1,100円均一になるんやね。
(20,30日はイオンカードを持っている人のみ)
これからはマメに見に行くようにしようかなと思っている次第です。