ハナモゲラボ / 試行錯誤の実験人生

日々、PCや各種デバイス、楽器等に翻弄されながら電脳の森をさまよう男の日常と様々な実験をさらりと記しております。

記憶は残酷であり優しい ― 仮面ライダー電王、TV版全て見終わりました

October 12 2018

風呂に浸かりながらスマホのAmazonプライムビデオで2話(45分程度)見る、という一石二鳥スタイルで仮面ライダーを見ているおっさんです。
Amazonプライム特典、そして防水スマホバンザイ。

というわけで「仮面ライダー電王」全49話、見終わりました。
平成になって初めて1シーズンを全部見た「ビルド」もそうでしたが、終盤になるにつれてものっそシリアスになっていくんですお話が。
「ビルド」の時はもう圧倒的な負けムードがラストまで続いたので、見てて「これどないなるんやろ」と思ってましたが「電王」はそこまで悲壮感がなくてよかったです。

「電王」は今放送している「ジオウ」と同じくタイムスリップの概念がストーリーの根底にあるんですが、これを理解するのに40話過ぎないと全貌が見えてこないんですわね。
子供が見る分には色んなライダー出てきてわさわさ戦ってくれれば、それ以外は別になんも気にならんのでしょうけども、大人が見続けるためにはそれだけではちとツラい。

個人的には主人公の電王よりもサブライダーである仮面ライダーゼロノスの物語がとてもグッと来ましたね。
彼は過去から現在にやってきて、将来の恋人(主人公の姉)を守るために戦いよるんですが変身する度に「他人が覚えてる自分の記憶」を消費して変身しよるんですよ。
なので、周りの人がどんどん自分の事を忘れていきよるんです。
そして周りの人間が全て自分の事を忘れてしまった時に、もう二度と変身出来なくなってしまう。

「人間は他人を通して自分を認識する」という言葉があったと思いますが、
自分以外の他人が誰一人自分の事を忘れてしまう、という事は自分自身の消滅を意味します。

エピソード42「想い出アップデート」で自分の事を好きになってくれた女の子を助けるために変身したゼロノス。
そして敵を倒した後に変身解除すると、もう目の前の女の子はゼロノスの存在を忘れていてそのまま走り去ってしまう。
このツラさはきっと子供にはわかんないだろうなあ・・・・と思いました。
全エピソードの中でこの場面が強力に印象に残りました。

長く生きれば生きるほど、人間はさまざまな記憶を積み重ねて行きます。
中にはいつの間にか忘れてしまった事、忘れたいけど忘れられない事、何かのきっかけで鮮明に蘇る事、
そんなものをたくさん抱えながら日々を過ごしていく。
そして40後半にもなるとふと「そろそろかな」と脳裏に浮かぶ死へのカウントダウンをイメージする時もあります。

忘れてしまう事の罪悪感を塗りつぶし、忘れられてしまう事の寂しさと仕方なさの折り合いをつけ、時に蘇る想い出に懐かしみを覚えつつも二度と戻らない時間、埋められない距離感に絶望を感じる。
生きるという事はある意味それの積み重ねでもありますな。

主人公達が乗る「時の列車」デンライナーのオーナー(演者は「世界の車窓から」の石丸謙二郎さん)が言うセリフ

「記憶は強く、もろい。そして、残酷であり、優しい」

の重み、そして意味は今から記憶を積み重ねる子供には絶対わかりませんわね(笑)

タロス達のドタバタ劇に大爆笑しながらも、根底に流れる「人の記憶」というテーマの重厚さに色々考えさせられた作品でした。
きっと時間が出来たらまた1話から見返すと思います。大人にも本当にオススメ。

さて次は残った劇場版7つですかねやっぱ。
風呂でのぼせないようにしなきゃです(笑)

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