RCサクセションの「ラプソディー」と言えば邦楽のライブ盤としては
文句のつけようがない屈指の名盤。
RCがエレキ化して最初のアルバムがライブ盤だった理由は
アコースティック編成だった時代に勝手に音を足されたりとか
仕上がりの音にいまいち満足できなかったメンバーが
「どうせしょぼくなるんだったらライブ録音にしてくれ」という理由でした。

もちろん事務所からはかなり反対されたらしいんですけども
結果として最高のパッケージングとして世に出て認められたのは事実。

RCサクセション自体は高校に入学して出会ったバンド仲間から
教えてもらって聴いたのが最初でした。
BOOWYやブルーハーツなどが全盛だったあの時代に
どちらかというと地味なイメージしかなかったし、清志郎といえば
「い・け・な・いルージュマジック」で変な化粧して暴れまわってた人、という
イメージしかなかったので、最初はなんとなく聴くのに気が進まなかったのですw

この「ラプソディー」は「よォーこそ」というメンバー紹介の曲で始まるのですが
それがなんといっても新鮮だったのを覚えていますね。
この時代のライブ盤といえばBOOWYの「GIGS-Just a Hero Tour」でしたけど
それに比べてなんとも泥臭いオープニングですよね(笑)

この「ラプソディー」をきっかけに色々なアルバムを聴いたのですけども
やっぱり一気にファンになったのは厚生年金会館でライブを見てから。
生で聴いた「雨上がりの夜空に」の迫力は今でも忘れられません。
そしてリアルタイムで発売された「MARVY」。
そのツアーのライブは確か大阪国際交流センターだったかな?
オープニングの「Midnight Blue」のかっこよさといったらもう・・・

次に見た厚生年金会館のライブは発売前の新曲ばっかりやる、という
清志郎の気まぐれが爆発したライブで、アンコールですら
未発表の新曲(「ロックンロールショーはもう終わりだ」後にBaby a Go Go収録)。
帰り際にお客がブーブー文句言ってたのをよく覚えてます(笑)

「ラプソディー」に話を戻しますと2005年にこの日の音源を完全収録した
「RHAPSODY NAKED」が発売されました。

もちろん発売されてすぐに入手して感動しながら聴いたのですけども
最近、また一緒にバンド活動をしだした同級生が、
このNAKEDの発売を知らなかったとの事。

なので、一緒に仕事に向かう時に車の中でNAKEDを聴いたのです。
もともと「ラプソディー」に収められてた9曲は、学生時代にバンドでも演奏した曲。
今はもう会うこともなくなった他のメンバーの事や、
一緒に練習したスタジオ、その帰りに寄り道して馬鹿話をしてた喫茶店など
色んな思い出話が出てくる出てくる(笑)

そして、当時は何もわからなかったリズムのタイトさや
ウワモノの絡みなどに二人でしきりに感心。
(小川銀次氏のギターの音色やフレージングには二人とも懐疑的でしたけどw)

特に金子マリ嬢と絡む「たとえばこんなラブソング」や
シングルの時はスタジオミュージシャンのテイクだった「ステップ!」のかっこよさに
「うーーーむ」とうなりっぱなしの一時間半なのでした。

でもこの「NAKED」の一番のハイライトはやっぱり最後の12分にもおよぶ
「指輪をはめたい」でしょうね。
まるでオーティスの「トライ・ア・リトル・テンダネス」を彷彿とさせるアレンジ、
そしてJBショーのダニー・レイのように清志郎を紹介するチャボには
聴いてて本当に鳥肌がたってしまうほど!
この曲だけ単独で聴いても感動は薄いのですよ。
頭からずっと1時間半を費やしてこの曲にたどり着かないと!(断言

ああ、本当にこの場(久保講堂)に居合わせたかったなあ・・・