12月8日を迎えると毎年思うのがこの2つ。

ジョン・レノンは1980年12月8日、自宅前で射殺された。
当時の僕は洋楽を聴き始めたばかりで、FMラジオにかじりついていた。
「スターティング・オーバー」があちこちから流れ
涙声のDJが声を震わせてジョンの死を嘆いてたのを今でも覚えている。

この時、まだビートルズの事はまったく知らなかった。

あれからもう32年も経ってる事に自分でも驚いてしまうのだけれど
いろんな書物でジョンについて触れる毎に
CMとかで使われている家族愛的なイメージや、ラブ&ピースのイメージに
とても疑問を感じてしまう。
「死人に口なし」なのは仕方ないけど、もし今でもジョンが生きてたら
絶対そんなイメージの人になってない気がする。

射殺されたタイミングが5年間の育児休業明け、そして再出発を歌い上げた
「スターティング・オーバー」や、ようやく女性に対しての
自分自身の到達点を見つけたかのような「ウーマン」をリリースした直後、というのも
今から考えてみればなんともやりきれなさを感じてしまいます。

自分がジョンの曲で一番好きなのは「ウォッチング・ザ・ホイールズ」。

5年間の休業中の事を赤裸々に歌った(おそらくマスコミに対して)
この曲が当時のジョンの気持ちを一番表していると思うのですよ。

そういえば、自分はもうジョンが射殺された年齢よりも上なんだなあ・・・

そしてもうひとつの12月8日は1941年12月8日。
この日、日本はハワイの真珠湾を攻撃して太平洋戦争が始まったのです。

映画「パール・ハーバー」での日本の描かれ方に激怒するくらいには
当時の事を色々と調べてはいるのですけども
これに至るまでの経緯を知る事の方が重要だなあ、と思います。
ちなみにあの映画以来、自分はディズニーという組織に対していいイメージがもてません。

広島や長崎の原爆資料館などに行った時は「アメリカ憎し」という気持ちが
少なからずとも自分の中に生まれたりしたんですが
ハワイにある沈んだ戦艦アリゾナの上に建てられた記念館に行った時は
アナウンスから何から日本の事をボロカスに言うてたので
結局、戦争というものはどっちが悪いってわけでもないんだな、と思いました。

戦争という行為、そのものがなくなってくれればいいのでしょうけど
世界は未だ混乱に満ちていて、そんな気配は全くなさそうです。

僕にとって12/8という日は、一人の男の死、そしてたくさんの戦争犠牲の始まりを
思い出してしまう日となっています。

All We are Saying is Give Peace a Chance.