226事件関連の本は色々と読んでいるのですが、
絶版になってたりなかなか手に入りにくいのもあるのが残念な所。
それを本屋を巡って探す楽しみもあるんですけども、忙しい日々の中で記憶から抜け落ちてて
ふと思い出してamazonで検索してみたらこの本が1円で売ってました(笑)

2013-11-26-13.07.48

著者は決起の中心人物であった安藤輝三大尉と同期で
他の書籍ではなかなか読む事が出来ない安藤大尉の素顔が書かれていて興味深く読めました。

決起に一番最後まで悩みに悩んだという安藤大尉は
映画「226」の三浦友和の熱演によりこの事件では一番興味がわいた人物で
この本をずっと読んでみたかったんですよね。
鈴木貫太郎襲撃の際にとどめを刺そうとした所、奥さんに「それだけは勘弁を」と懇願され
とどめを刺さずにその場を去った経緯とか
(鈴木貫太郎は命を取り留め、後に首相として日本を終戦に導いた)
あのテロリズムの嵐の中でとても人間臭い部分を最後まで持っていた人物と思えるのです。

この新井勲氏本人は決起には参加しなかったのですけども、
クーデター中に独断で兵を動かして、後に禁固6年となった人であり
226に至るまでの陸軍内の雰囲気をとてもわかりやすく書いてありました。
全体として反省文的な要素が強いのですけども、陸軍が当時どういう思考で動いてたかを
知るにはなかなか良書なのではないかなと思います。

さて、もう1冊の著書である「陸軍よさらば」も読んでみようかな。