ハナモゲラボ / 試行錯誤の実験人生

日々、PCや各種デバイス、楽器等に翻弄されながら電脳の森をさまよう男の日常と様々な実験をさらりと記しております。

会った事のない人の訃報に時の流れを感じる

October 23 2013

漫画家である須賀原洋行氏の奥様が亡くなっていたのをTogetterまとめで知る。

須賀原洋行氏の「実在ニョーボ」こと、よしえサンについて
http://togetter.com/li/580440

僕は氏の「気分は形而上」という哲学4コマ漫画が大好きで
単行本も処分することなくずっと今でも本棚にある。
氏の哲学をこじらせた感いっぱいのシュールな作風、
ゴキブリを擬人化してコミカルに描いた「ゴキちゃん」というシリーズなど
失礼ではあるが一般受けするとは言いがたく、初期の漫画の中でも
元公務員だった氏の生活が漫画家デビュー後、どんどん追い詰められていくのが
単行本の中の日記で自虐的に描かれていた。

単行本2巻の日記で「彼女」として登場するのが後の夫人であるよしえサン。
当初はぷっつんOLとして描かれていたが、そのインパクトは絶大で
氏の作風は「実在OL」というもう一つの柱を手に入れ、
単行本全体の雰囲気がどんどん明るくなっていくのが読んでいてもわかった。
単行本4巻での日記ではよしえサンとの結婚式~新婚旅行などが描かれ
6巻あたりからは哲学的4コマの比率は減り、実在OLネタが増加していく。

僕はこれを読んでいた頃はまだ19歳か20歳ぐらいで、自立したばっかりだった。
それなりに生きていく、いや食っていく事のハードさを肌で感じ
仕事から帰っては寝るだけの毎日に「このままでいいのかな・・」と
漠然とした不安を抱えながらただただ日々を消化していた。

そういう状態だったからこそ、氏の世の中をナナメに見た感覚の作風、
そして氏の漫画家デビュー後の悪戦苦闘にシンパシーを抱いたのだと思う。

その漫画の中に登場した一人の底抜けに明るい女性によって
氏がどんどん明るく、そして生活状況も何かもかもが一変していく様は
僕にとってはいわば憧れのストーリーとなった。
まだそんな気も予定もなかったが「結婚生活ってこんなのなら楽しいだろうな」と
思わせてくれたのは、他ならぬ須賀原氏とよしえサンの日常を描いた漫画だった。

あれから20年以上たって、僕もそれなりに大人になり
結婚もして子どもも授かった。
期せずして長男の名前も須賀原家のご長男と同じ。
もちろんこの漫画からの影響がない、とは言えません。
我が家に初めて子どもが生まれる時も「よしえサン」の単行本を読み返して
色々と参考にさせてもらいました。

最近の氏の漫画は読んでいなかったのだけれども、ツイッターはフォローして
「お元気で活動してはるんだなあ」と思ってた矢先のこの訃報に
時の流れの無情さと残酷さを感じずにはいられませんでした。

そして、「見えない道場本舗」様のこの記事
再び、実在ニョーボこと「よしえサン」を描いた須賀原洋行作品を振り返る。」からの画像引用

よしえサンのこういう強さと明るさは昔と全然変わってなかったんですね・・・・
会った事もない一読者に過ぎない僕ですが、とてつもない喪失感を覚えます。

安らかにお眠り・・・いや空の上でも明るくお元気で!

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