このコロナご時世において「自らWeb配信のノウハウを持つ」というチャレンジの2回目。
前回までの構想(いや妄想か・・・)はこちら。

配信01 ― コロナ状況下において出来る事は妄想と実験である

もともと本日はGEKOメンバー二人はギタリストとベーシストとしてダブルキングカフェ姫路での「ダブキンナイト」に参加する予定でした。
しかしイベントは中止となったので、この日はオフに。
うむ、せっかく2人揃って同じ日に予定空いとるし、元々姫路に行く予定だったし・・・
世間的には「家にいろ」って事ですが、我々にとって「不要不急」ではなかろうとお店にご協力を頂いて、妄想システムのテストをするべく姫路に向かいました。

前回の妄想段階でのシステムはこちら。

しかし、世間ではリモートワーク推奨の為かWebカメラが根こそぎ品薄状態。
そして、手持ちのZOOM Q2nとオーディオインターフェイスを組み合わせると配信にノイズが乗るという事も自宅で確認済み。

というわけで今回のシステム構成図はこちら。

なんというクッソシンプル。
というか、今の段階ではこれしかやりようがないのですが、やってみんとわからん事もあると思ってこれでいく事に。

前日、自宅から配信テストを兼ねて色々と設定しながら配信していると、いきなり「ガイドライン違反によって配信が停止されました」と表示されて配信停止を喰らう出来事が3度ほど。

いや、ガイドラインもクソもそんなん・・・ありものの曲流してたわけでもなく、チ○コ出してたわけでもありません。
「うーん、いやこれでええんかな・・・いやいや」とブツブツ言いながら設定しているおっさんの顔が配信されていただけであります。
なんやねん、と思ってるとメールボックスにYoutubeからメールが来ておりました。
そして「ガイドライン違反」で検索してみると同様にいきなり配信停止された例がザクザクと。

どうやらコロナ騒動以前は、まずAIによって「これはアカンのちゃうか」と判断された配信内容をYoutubeのスタッフがチェックした後に停止、という手順だったのがコロナの影響で「配信停止の判断をAIに任せている」との情報が。
しかも何度も停止を喰らうとアカウント削除という事もある、と。

Youtubeからのメールには「もしこの判断間違ってたらフォームからメールくれよ!」っと書いてあったので、3つの動画に「僕の顔しか映っておりません」とメールしておきました。

YoutubeのAIからすると私の顔は「ガイドライン違反」という事になるようです。
こんな男前を捕まえて失礼しちゃうわね。

という経緯があって、ダブルキングカフェ姫路へ到着。
自身の心臓手術騒ぎでの欠場もあり、ここに来るのはかなり久しぶりでありました。

配信者としての側面

USBは何も考えずに延長するとダメという事を知る。

まず、今回の機材システムにおいて自分のノートパソコンを使用するのは決まってましたが、なんせ前日にいわれのないガイドライン違反を宣言されて配信停止された事もあり「ノートパソコンはステージの上に置き、カメラはステージ前に置こう」と決めておりました。
それだと演奏しながらでも配信状態をチェック出来るからです。

という事はカメラとノートパソコンを繋ぐためのUSBケーブルは長めの物が必要やな、と行きしなにジョーシンで5mのUSB延長コードを買いました。

それを使ってカメラをUSBケーブルに繋ぐとカメラがPCに認識されないのです。
延長せずに通常使っている短いmicroUSB→USBのケーブル(50cm)だと認識されるのに。

調べてみるとUSB2.0で推奨されるのは5mまで、USB3.0だと3mまでとの情報が。
どうやらギターの信号と同じく、長めのケーブルだとノイズの干渉を受けるらしい。
パッシブの信号だと高架下のライブハウス(今はなき難波ロケッツとか)ではシングルコイルのギターだとノイズ拾いまくって使い物にならない事を思い出しました。

で、USBケーブルには「リピーターケーブル」というギターでいう所の「アクティブタイプ」のケーブルがあるようです。

こっちを買えば認識されたのだろうか・・・・と後悔。

しかし今日はもうどうしようもないので、ノートパソコンとカメラのセットを客席に配置するしかなかったのでした。

ではUSBでカメラを引き回す、というのはやはり無理なのか

そこで思ったのが構想(妄想)である「3台のUSBカメラ」の使用は無理なのかも、という疑念が。
USBカメラはどれもバスパワーで起動するので、セルフパワー方式のUSBハブを噛ませば良いだろうと思ったんですが、ステージから数メートルのケーブルを引き回した所で認識するかは微妙に。

では各カメラを電源付きにした所でそれを引き回す、という事を考えるとHDMIケーブルが思い浮かぶ。
しかしHDMIケーブルもやはりノイズの干渉を受ける、との事でアクティブタイプのケーブルも売られています。

20mのケーブルで4万円・・・・・・これは無理(笑)
しかもHDMIスルー機能付きのカメラ(ZOOM Q2nはこの機能は搭載している)を3台揃えたとしてもそれなりの出費になるし、次はカメラスイッチャーも必要になりますわな。

これは有人でカメラ切替のオペレータを配置しないとカメラが切り替わらない。
なんにせよ「ケーブルの引き回し」という事において、かなりの出費が必要になるという事が判明したのです。

映像ビットレートの設定とクオリティ

今回、配信した物はダブルキングカフェ姫路のYoutubeチャンネルにアーカイブとして残してあります。
出来ればチャンネル登録をお願い致します(笑)

1度目のライブ配信。

2度目のライブ配信。

今回、家で色々試した結果、画像サイズは1280×720、送信ビットレートは3500kbpsに設定しました。
しかし、改めて見ると映像が綺麗、とは言えないなという所感ですね。

結局、OBS StudioでエンコードしながらYoutubeに送るという流れになるのでそれなりのパソコンスペックが必要になる事が判明。
Youtube Liveの推奨ビットレートは4,500~9,000 Kbps。
フルHDの画像サイズで上限いっぱいの9000kbpsで送信する、となるとパソコンスペックと共に会場のアップロード速度も兼ね合いになってくるので、ゲーミングPC並のスペックが必要に・・?

ちなみに自分のノートパソコンも最新型、とは言い難いZENBOOK UX31A Prime。
Core i7 3517U(Ivy Bridge) 1.9GHz/2コアのメモリ4GB。
ビデオチップはオンボードのIntel HD Graphics 4000。
・・・・・・これでは無理だきっと(笑)

そしてやっぱり1カメラだと見てて退屈やなあ、という感じもありますね。。

参考URLとしてこちらの記事を。

https://soundorbis.com/youtubelive-bitrate/

こうなるともうそれなりのノートパソコン買う、もしくは会場側のパソコンスペックに頼るしかねえ、のか。
ライブ配信とは「何かを犠牲にして何かを得る」という事がいっぱいわかってまいりました(笑)
そりゃめいっぱい投資出来ればそれに越した事はないんですがねえ。うーむ。

こればっかりはもう会場で色々試しながら良い設定を試していくしかない。
手持ちの機材だけでどこまで出来るのか、という楽しみもあるが。
頼んだ事ないのでわかりませんが、きっと配信を業務としている所はタワーPC持ち込んで来たりしてるのかも知れませんね。
だってバスパワーとかHUBで分散とかを考えると、それなりの増設ボード積んだPC持ってくるのがどう考えても正解だもの・・・・

マイク録音だけではやっぱり満足できぬ

Youtubeの推奨ビットレート(音声)は128kbps。
これは配信としてはギリのクオリティやとは思いますが、やっぱりマイク録音だけでは音がペラペラですな。
やっぱりきっちりとミキシングした物をオーディオインターフェイスで入力して配信せねば。

これもUSBカメラが認識して、そしてオーディオインターフェイスにノイズが乗らなければというテスト結果を確認しないとわからないんですわなあ。

思い浮かぶ言葉は「前途多難」であります。

演奏者としての側面

目の前に誰もいない!という初の感覚

GEKOとしては実は初めての「ライブハウス」での演奏でした。
目の前にモニタースピーカーがある、という環境でのライブは「なんと音が聞こえやすい事か」と(笑)
今までは自分達の背中に置いたメイン用のスピーカーがモニターを兼ねてましたから。

演奏している目の前にお客さんがいない、という感覚はこれはもう思った以上にやりにくい。
今までいかにそこにいるお客さんにモチベーションをもらっていたのかがよくわかりました(笑)

きっとテレビ収録だとか、ラジオ出演だとかそういう現場を踏んでいれば慣れっこだったんでしょうけども、残念ながらそういう陽の当たる現場経験が皆無なもんでなんともやりにくいライブでありました。
これもきっと「慣れ」なんでしょうけども、やっぱりこのコロナ騒ぎが終わって目の前にお客さんがいるライブを再開したいなあ、と強く思いましたね・・

配信側と兼ね合い、というメンタル面での敗北

今回は配信テストをする側、という側面もあった上に、前日のテストで「ガイドライン違反」で配信停止を喰らったという経緯もあってか、演奏する事だけに集中出来ないという事情もありました。
USBケーブルの延長が当日にダメ、という事がわかり配信管理画面が見えない状況での演奏。

・・・・・これはキツかった。
「もしかして今、配信止まってんじゃね?」と頭をよぎるよぎる(笑)
一応、スマホを譜面立てにおいて確認しつつでしたが「正直ポカした」場面も多発。
他人のライブを配信する事だけに集中するのであれば、こういう事もないんでしょうな(笑)

なのでいずれダブキンナイトが復活して配信する、という場合にはまずは配信側オペ専属として現場に行こうかと思います。

後はもう・・・・メンタル面を鍛えるしかなさそうです(笑)

人としての側面

「失敗すればやり直せばいい。
やり直してダメなら、もう一度工夫し、もう一度やり直せばいい。」松下幸之助

へい。頑張ります・・・

今回、快くこの配信テストをOKしてくれたダブルキングカフェ姫路のオーナー、トシさん、そして出演してくれたアッコちゃんに最大限の感謝を。

GEKOの2人は片付けを終えた後、お店のカラオケシステムでクリスタルキングの「大都会」を熱唱して帰りました

録画はしてないので配信には含まれておりませんし、レパートリーに入る予定もございません(笑)