ロック、という言葉は精神性も付随するために、何かと誤解を受けるわけでして
シェケナベイベーロケンロール!と叫ぶちょっとやばげなオヤジも
一般の方が受けるイメージとしては十分「ロック」な昨今。

先日見つけたこの本、「J-Rockベスト123 1968~1996」ですが
日本におけるいわば「歌謡曲以外の歴史」をざっと知るには最適の本でした。

著者の篠原章氏はなんとあのパール兄弟のサエキけんぞう氏の従兄弟だそうで、学生時代には大滝詠一氏や細野晴臣氏に師事したが、今は教授さんというもうなんか鼻から牛乳出そうな謎の経歴を持っている方で、さすがは教授と言うべきか順序だてて要点のみをサラリと書いてあるのは、僕としては非常に好みの本でした。

音楽評論の人って大抵エキセントリックな人が多くて、冷静に事実だけを知りたい自分の様な人間にとってはうっとうしいだけなんですよね(笑)
その点、この方の文章は終始冷静。まるで「日本の歴史」の教科書を読んでいるような感覚で、「ロック」を語る本の中ではなかなか珍しいのではないでしょうか。

最初がまず日劇ウェスタンカーニバルから始まって、アルバム紹介はフォーク・クルセダーズからってのもなかなかニクイじゃありませんか。

そしてアルバム紹介の最後はウルフルズで終わっています。たった28年間の歴史ですけども、日本のロックシーン、そしてロックビジネスの変貌などをとてもわかり易く書いてあります。

洋楽は大抵のものは聴いてますけども、邦楽は正直「青春歌年鑑」を全部聴いたぐらいでまだまだ楽しそうな世界が広がっている事をこの本で認識。合間合間に入るコラムもとても読みやすいです。

しかし、この本今ではもう絶版なんですねえ。
僕自身もブックオフで100円で買ったんですけども(笑)
もしかしたら、年代が追加されて出ているのかな?と思ってググってみるとよさげなものが。

これもめっちゃよさげです。

次はこれを買ってみようっと。
しかしこれも絶版なのかあ。
この著者の方、2011年に大学予算の不正流用で有罪判決を受けてるからなのかも。

さて、本日はクリスマス・イブですね。
皆様、それぞれの思いをこめていい日にしてくださいませ。

僕もいいクリスマスにしたいと思います。