嫁さんが新聞広告で見つけたのをきっかけにAmazonで買った本が届きました。

2014-09-16-19.15.08

昭和二十年代 戦争と復興 (池上彰の現代史授業——二十一世紀を生きる若い人たちへ)です。

選挙報道番組で素晴らしきフリーダムっぷりを発揮してた池上氏ですが
確かにわかりやすいしゃべり方をしはる人には違いなくて、
一度彼が関わった歴史本を読んでみたかったなと思ってた矢先に
このシリーズがミネルヴァ書房から発刊する事になりました。
昭和シリーズはこの巻を筆頭に第8巻まで毎月出版され、そして平成まで行くそうです。

届いてみると「大きくて薄目の」本になっており、文字もなかなか大きめ。
挿絵などの解説もかなり多くて、中学生ぐらいからなら楽しく読めそうな本でした。
今回の第一巻は敗戦からサンフランシスコ講和条約締結までが描かれており
極端な偏りもさほど見受けられず、ざっと歴史の流れを知るのに最適です。
あとは各自が興味を持った事を双方の視点から掘り下げていけばいいので。

個人的に歴史、そしてそれに関わる人達に興味を持ったのは
小学生の時の担任の女教師がちょいと寄りすぎてた人で
タミヤ模型の戦車や飛行機が作るのが好きだった僕に対して
「そんなものがカッコイイなんておかしい!人殺しの道具なのよ!」と
思いっきり横っ面張りやがった経験があるのがきっかけでした。
あの時に感じた理不尽さは未だに記憶から消えません。

あとはちょうど昭和天皇崩御、大喪の礼の時に高校で補修を受けてまして
あの時に見た先生達が怒号を上げて校長室のドアを蹴りまくってた光景が
なんともショッキングだったせいもあります。
僕が補修を受けてた先生はその「輪」の外にいた人で、彼が言った
「大人になるってのはああいう側面を持つ事だしな。今日は君にとってラッキーかもな」
というセリフは未だに忘れられません。

いつもとは全く違う先生達の表情になにかしらの恐ろしさを見たのは間違いなくて
あれ以来、お互いが主張する真実ではなくて、たった一つしかない「事実」の探求が
始まったのかもしれませんね。
僕等の頃の歴史の授業ってのは満州事変以降は時間がなくて駆け足になり、
そのままうやむやで終わってしまった感が強かったですし。
終戦からたった5年後に朝鮮戦争が始まった事すら知らないまま、社会に放り出されるって
今から考えたらめっちゃひどい話やなあと思います。

いずれは自分の子供達がどっち寄りの人に歴史を教わるのかを考えると
何も知らないままではいかんよな、という想いが日々強くなります。

子供にも最初に勧めれそうなこのシリーズに期待大、です。