毎年、8月になると太平洋戦争関連の番組が放送される。
NHKはさすがと言うか戦争関連の番組は力を入れており、昨年はCGで広島に原爆投下された直後の様子を再現したりしてましたが、今年はいわゆる「ビッグデータ」を活用して、航空地図に反映させるというプログラムでした。

https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/46/2586953/index.html

世界最大級の“戦災ビッグデータ”がある。昭和20年8月6日から今日に至るまで、広島市が蓄積してきた55万人に及ぶ被爆者たちの記録「原爆被爆者動態調査」。NHKは今回、この元データを初めて市から入手、最新のビッグデータ解析技術を駆使し、時系列に並べて地図に落とし込んだ。人々は最悪の兵器によってどのようにして亡くなっていったのか――。原爆投下から72年、知られざる被爆の新事実に迫る。

データをこのような航空地図に反映させて色々な事を検証していくという試みでした。
被爆した人が亡くなった場所で何が起こっていたのか?という事を、こうして地図に反映してデータを取っていくと色んな事実がわかるんだな、と興味深く見ていました。

例えば映画にもなった「黒い雨」ですが、降った地域を地図で反映させるとこうなります。

この雨の降った地域の人が放射線の影響で死に至ったのかも、という事がわかるとか。

国が発表した事と実際に起こっている事のズレを指摘している人達がいる事実にも触れ、なかなか見応えのある内容でした。

特に原爆の光を浴びると、血管内の血が沸騰して水蒸気が発生して血管が破れ、それによって皮膚の壊疽が始まって剥がれ落ちるという部分は見ててとても恐ろしく思いました。

確かに「戦争を終わらせる」為に投下されたとされる原子爆弾ですが、このようにどう考えても「軍事施設」を対象にしたものではなくて、落とす場所を含めて完全に一般市民を相手に実験をする意図があったと言われてもおかしくはないですな・・・

こんなものは二度と人間に使ったらダメだというのを再認識出来る番組でした。
そして、未だに苦しんでいる方々がいるというのもよくわかるし、それを忘れてはいかんのだなとも思いましたね。